勉強の必須アイテムは「座り心地のよい椅子」②
子どもの「無意識の感性」を大切にする
インテリアからは少し離れますが、心地のよいものを選ぶのは勉強道具でも同じく大切です。
子どもに限った話ではありませんが、人間にとって完成はとても重要です。とくに、意思していない「無意識の感性」を大切にしましょう。
たとえば、わたしの場合、『はじめての子ども手帳』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)という手帳をつくったとき、色合いと髪質を徹底的に調べました。膨大な量の紙をサンプルとして集め、どの紙なら触りたくなるかを重視して選んだのです。
ここまでこだわった理由は、「いつも触りたい」という心地よさは「使いたい」という気持ちにつながるからです。
使い心地のよい文房具が勉強のやる気をアップさせる
同じように、鉛筆、消しゴムなどの文房具も、もっていて心地がよいもの、触っていたくなるものを用意しましょう。それが勉強しようというやる気につながったり、集中力の持続につながったりします。
ここで注意したいのは、キャラクターなどの形をした消しゴムは、多くの場合、「心地のよいもの」に当てはまらないということです。よく消えない消しゴム、もちにくい形の消しゴムは、勉強中のストレスになります。
子どもは、紙の手触りが悪い、消しゴムできれいに消せない、といった微妙な感覚でやる気をなくしてしまうものですから、こうした無意識の感覚を大切にしてあげてください。
消しゴムに限らず、鉛筆や定規、ノート類も同様です。
とくに、文房具は毎日使う勉強道具です。子どもが、ずっと触っていたいと思えるような、心地のよいものを選びましょう。
【出典】『集中力 やる気 学力がアップする 頭のよい子が育つ家のしかけ』著:石田勝紀
【書誌情報】
『集中力 やる気 学力がアップする 頭のよい子が育つ家のしかけ』
著:石田勝紀
本書『頭のよい子の育て方』では、「頭のよい子」とは、単に学力や成績が優れた子どもを指すのではなく、その子自身の特性やタイプに応じた能力や個性が発揮されている状態を意味すると提案します。著者は、親として子どもの個性に合わせた育児の重要性を強調し、シンプルで無理のない生活環境を整えることが、子どもの健全な成長を促す鍵であると説いています。また、親の都合で育児を進めるのではなく、子どもの特性に合ったアプローチが必要であることを具体的な例を交えて解説しています。子どもの成長をサポートするための実践的なアドバイスが満載の一冊です。
公開日:2024.09.07