特にアドレスを気をつけたい職業の人とは?
◎ふだんの姿勢がアドレスにそのまま出る
ドライバーに限らずすべてのクラブにおいて言えることですが、日常生活での姿勢がそもそもゴルフに向いていない人が、よいスイングをするのは難しいんです。
どういう人かというと、たとえばずっと座って仕事をしているような人ですね。タクシーやトラックの運転手さんとか、1日中デスクワークをしている人はどうしても座る時間が長すぎて、座っているのが当たり前の体になってしまっているんです。
そういう人が、仕事の体の状態のままゴルフ場に来てアドレスをとると、ほとんどの場合椅子に座っているように構えます。
いわゆる「お尻が落ちている」状態で、重心がカカトに来ることによってボールに近づいてしまいます。
そのまま近いことに気づかずボールを打ってしまうと、ドライバーにもかかわらずとんでもなくダフったり、あるいはクラブの根っこに当たってチョロになったりとか、いろいろなエラーが起きてきます。
ですから、ゴルフ場に来たらまずは「ゴルフの体」にならなければいけません。
腰が高い位置に来るように構えて、ヒザは曲げて重心を落とし、バランスの取れた状態でアドレスを作ることです。いわゆるへっぴり腰のような構えでは、どんなにいいスイングをしてもナイスショットはできません。
繰り返しになりますが、ふだん座っている時間が多い人は、アドレスでそのような姿勢になっている可能性が高いことを認識してください。
その上で、意識して良い姿勢をとるようにする。そうすればスムーズにスイングすることができます。
こうしたアドレスの歪みはなかなか自分では気づきませんが、コースに行ったら鏡を見つけて自分の姿勢を確認してください。
初心者の人でもなんとなくカッコ悪いのは見ればわかると思いますので、重心は低く、腰は高い位置で、地面に対してクラブが操作できるようなアドレスを心がけましょう。
また、座りながら手で作業をしているような人は肩が前に出てきます。
そのまま構えると腕が内旋した状態でアドレスをすることになり、このような構えだとバックスイングでほぼフェースが開きます。
そのまま戻せずにインパクトすると朝からとんでもなくボールが右に飛んでいきます。
この場合も体をいったんリセットして、ニュートラルな状態に戻しておくことが必要です。
力を抜いて、赤ちゃんを抱っこするようなイメージでヒジから先が外を向くように回してクラブを握りましょう。
出典:『うねりスイング 実戦ラウンド編1 ドライバー・アプローチ・パッティング50の最強ワザ』著/三觜喜一
【レッスンプロ/出演者情報】
●三觜喜一
1974年神奈川県生まれ。日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級。1999年よりジュニアを精力的に指導。独自のエクササイズやドリルが多くのゴルファーから共感を得ている。辻梨恵をはじめ多くのツアープロも指導。2014年、日本プロゴルフ協会ティーチングプロアワード功労賞受賞。
【書誌情報】
『うねりスイング 実戦ラウンド編1 ドライバー・アプローチ・パッティング50の最強ワザ』
著者:三觜喜一
ベストセラー『最強インパクト作る うねりスイング』のラウンド実戦本が登場! ゴルフの肝はコースでのスコアメイク。正しいインパクトを身につけると、それがコースでどのように活かされるか? 本書は、「うねりスイング」のコースでの実践方法を解説。ドライバー、アプローチ、パッティングをテーマに、実際のラウンドで直面する状況を想定し、具体的な対処法を数多くのカラー写真を交えてわかりやすく紹介している。写真に加え、QRコード付き動画でも三觜喜一プロのワザが見られる! B5判の大きな紙面、248ページの本書は、スコアメイクに必ず役立つ一冊だ。
公開日:2022.10.08