クラブの動きに対して体のターン量を同期させる
ゴルフでは50~60ヤードのアプローチショットはよくあることです。フルショットできないこの距離で重要なのは縦の距離感です。
クラブを振りすぎてしまうと飛びすぎてしまうわけですから、当然スイングの強弱をつけて距離を合わせますが、そのときクラブの動きに対して、体のターン量を同期させることが必要になります。
クラブヘッドが先に行ってもダメですし、体が先に行ってもダメです。
振り終わったときに、クラブと体がコネクトしてしっかりと終わることで、はじめて距離と方向性が確保されることを知ってください。
たとえば体が先に少し開くと当然振り遅れてくるので、そのまま当たるとボールは右に飛びます。
ショットは途中からスピードを出せるのでごまかしが効きますが、加減するショットはインパクトを強く当てると飛びすぎてしまうので、クラブの運動量と体の回転量を揃えることが基本となります。
手だけで打つわけではなく、体だけでも打つわけではない。
クラブの動きに体のターン量をプラスした結果、この2つが同時に終わりクラブが立った形になるのが、50~60ヤード前後の距離の目安になります。
50~60ヤードのアプローチショットで、特に注意すべきなのは当てにいくことで、これぐらいの距離でボールに対して当てる意識が強すぎると、クラブヘッドが深く入ってフェースの上っ面に当たります。
そうすると距離が出ませんし、あるいは体が突っ込んだ結果、ロフトが立ちすぎて距離が出すぎてしまうというミスになります。
ですから極端な体重移動をしないで、その場でクラブの動きと体の回転を揃えてあげましょう。
もちろんフェースを返さないということではなく、フェースターンをしながら体の回転とクラブの動きを同調させるということです。
そうすればバランスの良いフィニッシュになります。フェース面を返さないように打っているように見えるかもしれませんが、厳密にいうとクラブが一度行き切ってから戻ってきてシャフトが立つのであり、打ち終わりは手が低くてシャフトが自分のほうにやや倒れた形になります。
出典:『うねりスイング 実戦ラウンド編1 ドライバー・アプローチ・パッティング50の最強ワザ』著/三觜喜一
【レッスンプロ/出演者情報】
●三觜喜一
1974年神奈川県生まれ。日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級。1999年よりジュニアを精力的に指導。独自のエクササイズやドリルが多くのゴルファーから共感を得ている。辻梨恵をはじめ多くのツアープロも指導。2014年、日本プロゴルフ協会ティーチングプロアワード功労賞受賞。
【書誌情報】
『うねりスイング 実戦ラウンド編1 ドライバー・アプローチ・パッティング50の最強ワザ』
著者:三觜喜一
ベストセラー『最強インパクト作る うねりスイング』のラウンド実戦本が登場! ゴルフの肝はコースでのスコアメイク。正しいインパクトを身につけると、それがコースでどのように活かされるか? 本書は、「うねりスイング」のコースでの実践方法を解説。ドライバー、アプローチ、パッティングをテーマに、実際のラウンドで直面する状況を想定し、具体的な対処法を数多くのカラー写真を交えてわかりやすく紹介している。写真に加え、QRコード付き動画でも三觜喜一プロのワザが見られる! B5判の大きな紙面、248ページの本書は、スコアメイクに必ず役立つ一冊だ。
公開日:2022.11.05