最新の遺伝子検査でこんなことまでわかる!
検査キットで手軽に検査も可能
私たちが両親から受け継いだ遺伝子は、体や心、行動までさまざまなところに影響を与えています。どの遺伝子があるとどんな影響があるのか。最近では技術も研究も進み、膨大な遺伝子を解析してある程度の傾向を導き出せるようになってきました。それと同時に検査の費用も下がり、手軽に検査キットを買って自宅でいつでも検査できる時代になってきています。
この遺伝子検査キットは各社からいろいろな商品が出ており、300項目以上の検査ができるものも珍しくありません。その検査項目は、かかりやすい病気などの健康リスクから体質、体格、能力、依存症、性格など多岐にわたります。もう、自分の中のすべてを“見える化”する解析ツールと呼んでもいいほどですね。
ただ注意したいのは、この診断は「こういう遺伝子を持つ人にこういうタイプが多い」という相関関係をデータベース化したものであり、必ずそうなるという因果関係を示すものではないということです。たとえば「ある病気にかかりやすい」という診断が出たとしても、多くの人にそういう傾向があるというだけで、あなたがその病気にかかりやすいとは限らないのです。あくまでも一般的な傾向としてとらえつつ、長所ならより伸ばし、短所なら対策するといった参考にするのが賢明かと思います。
遺伝子検査とは?
遺伝子検査とは、DNAの中のSNPを調べ、そこの遺伝子によって個人ごとの特徴をつかむもの。人の中にSNPは300万ヵ所以上あるとされ、それを膨大な人数分データベース化したものを参考に、その人の体質や性格などの傾向を導き出す仕組みです。
遺伝子検査でわかることの例
遺伝子検査では、上記のように健康リスクや体質、能力などたくさんの項目を診断できます。市販の検査キットの中には、これらを網羅した総合タイプのものから、「健康リスク専用」など特定の項目に絞った安価なものまで、いろいろな種類があります。
遺伝子検査は手軽にできる
市販の遺伝子検査キットを使えば、自宅で手軽に検査ができます。手順はおおむね左記のとおり。診断結果はwebで確認できたり郵送してもらえたりと、さまざまです。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 遺伝の話』著:安藤 寿康
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 遺伝の話』
監修:安藤寿康
≪累計300万部突破!『眠れなくなるほど面白い図解シリーズ』≫
環境や努力は遺伝に勝てない!?行動遺伝学者が語る“遺伝のタブー”を図解でわかりやすく解説!【遺伝の話】
「生まれ持った才能」「容姿の格差」「親ガチャ」…誰しもなんとなく気が付いて受け入れているものの、表立ってその違いを口にすることはタブーとされがちな遺伝の話。
近年、インターネット上でもさまざま議論がなされ、「遺伝」に関する話題は注目を浴びています。
一般的に遺伝といえば、身長や体重、髪の毛や瞳の色といった身体的特徴が親から子に受け継がれることを指し、遺伝学とはこういった特徴が次世代にどのように引き継がれるかを研究する学問です。その中でも特に、遺伝と環境が人の成長にどう影響しているかを解明していく分野を「行動遺伝学」といいます。
本書では、行動遺伝学の第一人者である著者が遺伝にまつわるさまざまな気になるギモンをわかりやすく解説します。
「親から遺伝するもの、しないものって何?」「そもそも遺伝ってどういうしくみ?」という基本的な知識から、「収入と遺伝は関係がある?」「容姿の差による格差ってどれくらい?」「遺伝で決まっているから環境や努力ではどうにもならない?」「生まれで9割決まっているって本当?」など、漠然と言われているけど誰も正直に答えてくれないような話題まで、徹底解説!
誰しも避けて通れない遺伝の真実を、わかりやすく、そして正しく知ることができる一冊です。
公開日:2024.11.29