マルチヒットで打率3割到達の中川勇斗
10月1日に由宇球場で行われたウエスタン・リーグの広島カープ戦に、「8番・捕手」で先発出場した中川勇斗は、3打数2安打2打点1四球。今シーズン6度目のマルチヒットを記録し、来シーズン1軍デビューへ向け、アピールした。
2回、1アウト2、3塁のチャンスの場面で打席に立った中川勇斗は、広島カープ先発のアドゥワ誠の3球目スライダーを捉え、鋭い打球はライトオーバーの2点タイムリーツーベースヒットとなり、先制点を奪った。18歳のルーキーは4回の第2打席でも左前打を放ち、打率を3割2厘に上げた。
4回、2アウト1塁の場面では、再びアドゥワ誠の5球目ストレートをレフトへ弾き返し、チャンスを拡大すると、続く遠藤成がタイムリーツーベースヒットを放ち、追加点を演出した。
今シーズン6度目のマルチヒットを記録した中川勇斗は、打率.302とし、来シーズン1軍デビューへ向け、アピールした。
中川勇斗は、京都国際高から2021年ドラフト7位で阪神タイガースに入団したルーキー。心地よいミット音を響かせて投手陣をリードし、直球、変化球が構えたミットに吸い込まれていく巧みな捕球技術と高校時代から高く評価されていたフレーミングが、他球団のスカウトからも「高卒とは思えない」と絶賛される逸材だ。
阪神タイガースには梅野隆太郎、坂本誠志郎とレベルの高い先輩捕手が1軍に君臨しており、今すぐ1軍デビューできる環境ではないが、佐々木朗希と完全試合も達成し、1軍に定着している同級生のロッテ/松川虎生には、負けない活躍をしていきたいと、闘志を燃やしている。
7月16日のウエスタン・リーグの中日ドラゴンズ戦では、初めて藤浪晋太郎とバッテリーを組み、150キロを軽く超えるストレートと大きく曲がるスライダーに驚きながらも、一級品の威力とキレに食らいついた。
藤浪晋太郎も、投げていてサインも納得が出来るもので、非常にいいリードだったと、中川勇斗を絶賛していた。
スタメン捕手として、1軍の試合に出るのはまだ難しいかもしれないが、打撃を磨けば、代打での出場機会は巡ってくるはずだ。
中川勇斗には、巧みな捕球技術とフレーミングに磨きを掛け、さらに打撃で結果を残し、来シーズンで堂々の1軍デビューを果たしてもらいたい。
公開日:2022.10.02