ウワバミソウ イラクサ科
夏に食べたい爽やかな風味と食感
河川の上流域の水辺や岩肌から湧水があるところ、山道の法面の雨水が湧き出すところなど水しぶきがかかるような場所を好む。ときに大群生し、中に大蛇が潜んでいるように思えるためにウワバミソウと呼ばれる。食材としてはそのみずみずしさからミズと呼ばれることが多い。群落ごとに株のサイズが異なるため、大きな株の群落を見つけて採取したい。可食部は茎(葉柄)で、太ければ太いほど柔らかく、逆に細いものは余り食べる価値がない。東北日本では小指ほどの太さになるものが採取され、しばしばスーパーにも並ぶ。茎につくむかごも美味。
● 採れる場所:水辺
沢沿いや大きな河川上流部を歩いて見つける
水量が豊富なところに生えている株のほうが大きくなり、また気温が低いほうが大きく育つようなので、大きな河川上流部の沢筋のようなところを探すと良質のものが見つかる。太ければ太いほど赤みが強くなり、同じ仲間のアオミズに対して「アカミズ」と呼ばれる。
【出典】『野草・山菜・きのこ図鑑』著:茸本 朗
【書誌情報】
『野草・山菜・きのこ図鑑』
著:茸本朗
本書は、野草好きのYouTuberである著者が「食べたい草」に焦点を当てた異色の山菜図鑑。学者ではない著者が、自分の実体験に基づき、美味しい野草だけを厳選して紹介しています。ありふれた山菜図鑑とは一線を画し、実際に採取しやすく、利用価値の高い草を紹介する実用書として完成。野草採取の初心者にとってもわかりやすい内容で、自然と触れ合い、食べる楽しさを伝える一冊です。
公開日:2024.10.31