見えない調味料「温度」が料理のおいしさを左右するワケ【眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話】

”料理の温度”はおいしいを左右する重要な要素
熱々とひんやりが料理の印象を左右する
料理を口にした瞬間、最初に伝わるのは温度です。熱々か、ひんやりか――その違いだけで印象は大きく変わります。日本では食の場面で温度をとても重視していて、その象徴がコンビニに必ず置かれている電子レンジの無料サービスです。僕自身も、料理は温度が命だと考えています。そこを外せば、どんなに味がよくても満足感にはつながりません。同じ料理でも温度ひとつで印象はまったく変わる。温度はまさに、味を動かすスイッチなんです。
味噌汁は温かく、ご飯は炊きたて。たったそれだけのことで「うまい」と感じてもらえるのに、冷めていたら一気にがっかりした気分になります。僕にとって温度は「見えない調味料」であり、最後の「コレだ!」という体験を引き出す大事な要素なんです。
熱々を頬張る体験そのものがごちそうになり、ひんやりと冷えた口当たりが安心感をもたらす温度は味覚だけでなく、食べる人の気持ちまで動かします。だから家庭でも「主菜は適温で出す」「汁ものは最後に注ぐ」など、ちょっとした気配りを大切にしてほしいのです。
温かい料理ならできるだけ熱々のものを提供し、冷たい料理なら直前まで冷蔵庫で冷やしておく。そうしたちょっとした配慮をするだけで、料理は本当に別物になります。
温度の違いで“同じご飯”が別物に
ご飯は炊きたての熱々なら香りが立ち、食欲を強く刺激する。逆に冷えたご飯は甘味が感じにくく、食欲も湧きにくい。同じ米でも温度が変わるだけで “別物の味わい” に変わってしまう。

温度の配慮が“家庭料理”を別物にする

家庭でも “温度の配慮” で料理は劇的に変わる。主菜は食べやすい適温で出し、汁物は最後に注ぐ。器を温めたり冷やしたりするだけで、食べ手の印象はまるで別物に。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』著:鳥羽周作
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』
著:鳥羽周作
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いつもなんとなく食べている家の料理。
料理はレシピ通りに作ればおいしいと考えがちですが、実は自分や家族が本当に「おいしい!」と感じるために一番重要なのは、“誰がどんな目的で食べるのか”というゴールを設定すること。
例えば肉じゃがひとつでも、それをおかずにガッツリご飯を食べたいのか、つまみながらお酒を楽しみたいのかで、食べる人が求める味付けは違います。
そのように食べる人のことを考えるだけで、料理のゴールが設定され、本当の「おいしい!」が生まれます。
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