寒冷地に生息し永久凍土で発見された絶滅ライオンとは?【眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話】

シベリアの永久凍土から冷凍状態で発見「ホラアナライオン」

【ホラアナライオン DATA】
分類:哺乳類
絶滅時期:1万年前  
生息地:ヨーロッパ、アジア

寒冷地に生息していた大型ライオン

およそ5万年前、ヨーロッパやアジアの寒冷地に生息していたライオンがいました。洞窟を住処としていたことから「ホラアナライオン」や「ケイプライオン」と呼ばれています。現代のライオンに近い骨格でしたが、サイズはひと回り大きく、ヨーロッパに棲む種にはたてがみがありましたが、アジアに生息していた種にはたてがみがなかったようです。

単独行動が多かったようで、主な獲物はウマ類やシカ類など1頭でも仕留められる大型草食動物で、ときには若いマンモスなども捕らえていたようです。しかし氷河期の終わりとともに気候変動し、大型草食動物の多くが絶滅してしまったことで彼らの食料が不足し、それに伴って滅びてしまったと考えられています。また気候変動による生息環境の変化や、当時同じ地域で生活していた人類・クロマニョン人との獲物をめぐる競争も絶滅原因として挙げられます

また近年、シベリアの永久凍土からホラアナライオンの子どものミイラが3体見つかりました。うち1体は、毛皮から内臓まで損傷なくきれいな状態で残っており、2万8000年前に生きていた、生後1~2カ月ごろの子どものものだとわかっています。クロマニョン人が残した洞窟壁画や、この子どものミイラから調査が発展し、今後さらなる解明が期待されています。

氷河期・寒冷地に生きた大型ライオン

大きな体を維持するために大型草食動物を捕食していたものの、気候変動により獲物が減少してしまうと、その巨体が不利になって滅びてしまったと考えられています。

生態解明の手がかりがいくつかある

永久凍土から発見されたミイラ

シベリアの永久凍土から見つかったホラアナライオンの子どものミイラは、保存状態もかなり良好で、今後さらなる解明が進むことに期待が高まっています。

クロマニョン人の壁画

クロマニョン人が残した壁画には、ホラアナライオンに関する痕跡が多く残されています。中でもショーベ洞窟の壁画からは、彼らが単独行動していたことなどが読み解かれています。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話』監修:今泉忠明

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 絶滅動物の話』
監修:今泉忠明


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絶滅動物の話!

40億年に及ぶ地球のヒストリー。
その中で繰り返されてきた生き物たちの絶滅。
もはや私たちが出会うことのかなわない彼らのあまりに興味深いエピソードを紹介。

絶滅とは何か。
「弱いから」滅び、「強いから」生き残るわけではない。
なぜ彼らは滅び、また生き残ったのか。

我々人類こそが絶滅の原因だった生き物たちもいる。
発見から30年もたたずに食い尽くされたステラーカイギュウ。
人類が現れるまで無敵だった巨大ナマケモノ、メガテリウム。

あるいは進化の果てに潰えた者たち。
さすがに大きくなりすぎたジャイアントペンギン。
肉食をやめたら生活が合わなかったアルクトテリウム。

環境や競争に敗れた末、絶滅の運命をたどることもある。
たどり着いた最後のすみかが噴火で沈没したオオウミガラス。
クローンで復活するも「2度の絶滅」をしたピレネーアイベックス。

絶滅は過去のできごとではない。
種の断絶が危ぶまれる生き物は、我々が生きるこの世界にも存在する。
トラ、オオサンショウウオ、ヤンバルクイナ、ホッキョクグマといった
絶滅危惧種がそれだ。

絶滅といえばこれ、謎多きニホンオオカミや「最後の1頭」が2012年に死亡したピンタゾウガメも。
触れれば触れるほど知りたくなるもう永遠にいなくなってしまった、いつかはいなくなってしまうかもしれない彼らの物語。
ひょっとすると、人類もいつかは……?

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