法律上はただの巨大な水たまり?「神の湖」摩周湖の不思議【眠れなくなるほど面白い 図解 北海道の話】

謎に満ちた「神の湖」摩周湖の不思議

道東はいつも霧におおわれている?

 アイヌ語で「カムイトー」(神の湖)と呼ばれる弟子屈町の摩周湖。周囲を150~300m の急峻なカルデラ壁に囲まれているため湖面に下りることはできません。また、国立公園の特別保護地区でもあります。

 眺めることしかできないこの湖に多くの観光客が魅了されるのは、その透明度ゆえ。空の色を映し出した湖面の深い青は「摩周ブルー」と呼ばれ、15~32mの透明度を誇ります。なお、昭和6年(1931)には41.6m という世界最高記録を観測しました。

 昭和41年(1966)にリリースされた布施明の『霧の摩周湖』(作詞・水島哲、作曲・平尾昌晃)を思い出すのは、だいぶ年配の方々でしょう。当時、全くの無名だった辺境の湖を歌ったこのレコードは60万枚も売れました。歌の影響で霧のイメージが強いですが、夏を除けばそれほど霧は発生しません。ただし、夏の夜に発生した霧が翌早朝まで湖に残ることがあり、その発生頻度の低さから「奇跡の雲海」とも呼ばれています。

 道東は霧が多いことで有名で、釧路市は「日本のロンドン」「霧の都」とも呼ばれています。その発生日数は年間 100日前後、うち70日が5~9月に集中しています。太平洋上で発生する海霧はなかなか晴れにくい性質があり、摩周湖にも流れ込んでいます。

摩周湖の謎

【北海道の代表的湖】
【北海道の代表的湖】
冬の摩周湖。湖には「カムイシュ島」という唯一の島がある。これはアイヌ語で「神となった老婆」を意味する。

摩周湖の謎①

【摩周湖には川がない】

日本の河川法では、水源から河口までの川のまとまりを「水系」としており、湖もその中に含まれます。ところが、流れ込む河川がなく、流れ出す河川もない摩周湖は「水系」には分類できないため、法律上は「大きな水たまり」ということになります。

摩周湖の謎②

【謎の巨大生物マッシー】

平成27年(2015)、摩周湖の湖底を撮影した動画に、生物が歩いた跡のような痕跡が見つかりました。それまで摩周湖の最深部には微生物しかいないと考えられていたため、この時、生物ファンの間で「ネッシーならぬマッシーがいるのか !? 」と話題になりました。

摩周湖の謎③

【摩周湖の都市伝説】

「霧が晴れた摩周湖を見ると婚期が遅れる」「霧が晴れた摩周湖を見ると出世できない」など、摩周湖には複数の都市伝説があります。いずれも単なる噂話にすぎないと思われますが、そうした噂の背景には、人を寄せ付けない摩周湖の神秘性があるようです。

摩周湖の雲海は、その発生頻度の低さから「奇跡の雲海」と称される。運がよければ6~10月の早朝に見ることができる。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 北海道の話』監修:和田 哲

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 北海道の話』
監修:和田 哲


【Amazonで購入する】

★累計400万部突破!『眠れなくなるほど面白い図解シリーズ』初の“地域探求ジャンル”!ガイドブックでは教えてくれない北海道の面白い知識の数々を専門家が徹底解説!★

広大な土地と、エリアごとに様々な魅力を感じることのできる北の大地“北海道”。
お祭り、グルメ、多様な観光スポットなど、その魅力から国内、国外問わず多くの人が観光に訪れます。
しかし、おいしいお店や観光スポットの情報は知っていても、意外と北海道という土地の本当の面白さを知らない人も多いのではないでしょうか。
そこで本書では、長年北海道を街歩きして研究してきた著者が、北海道の面白すぎる歴史や食の知識、地名や風習のトリビアなどを余すことなく徹底解説!

『北海道の開拓がスピーディーにできたのは屈強な囚人たちがいたから』
『北海道の隠れた激うまグルメ“シシャモのオス”』
『北海道の盆踊りは“大人の事情”で二部制』
など、すぐにでも誰かに話したくなるような内容が満載です。

北海道に住んでいる方も、そうでない方も、もっともっと北海道の魅力を知ることができる一冊です。

この記事のCategory

求人情報

インフォテキストが入ります