「発達障害」と「グレーゾーン」の違いとは?【発達が気になる小学生のおうちサポート帖】

「発達障害」と「グレーゾーン」の違い

 近年、よく耳にするようになった「グレーゾーン」という言葉ですが、診断名ではなく、一般的に呼ばれる名称です。グレーゾーンは、発達障害の傾向が見られても診断基準を満たさないため、診断されないことを指す場合が多いといえます。

意外と多い、グレーゾーン

 グレーゾーンの子どもは、意外と多いといわれています。診断を受けていないため、支援につながりにくい、相談先がないという悩みごともあります。ただ、適切なサポート、環境があれば困りごとも大きな問題にならない可能性があります。どのようなサポートをできるか、どんな環境がいいのかなどを気にかけていきたいところです。

まちがわれがちな言動の例

 たとえば、同じクラスの子とくらべて言葉を覚えるのが遅かったり、話し出すのが遅かったり、かんしゃくや暴力がひどかったりすると、「うちの子、もしかして……?」と心配になる親も増えているといわれています。

 しかし言葉の遅れやコミュニケーションを困難に感じるとき、発達障害の場合もあれば、障害の有無に関係ない場合もあります。

 かんしゃくを起こしたり、暴力的なふるまいをしてしまったりする要因に、感情のコントロールがうまくできていない場合があります。「疲れがたまっている」「ねむい」「お腹がすいた」「暑い」などからいらつきやすくなっているということもあります。

 子どもの気になる姿に気づいたときには、どういうときにそれが見られるのか日常生活をよく観察し、その背景として考えられることを探ってみましょう。

【出典】『発達が気になる小学生のおうちサポート帖』監修:湯汲英史

【監修者情報】
湯汲英史
公認心理師・精神保健福祉士・言語聴覚士。早稲田大学第一文学部心理学専攻卒。現在、公益社団法人発達協会常務理事、練馬区保育園巡回指導員などを務める。
著書に『0歳〜6歳子どもの発達とレジリエンス保育の本―子どもの「立ち直る力」を育てる』(Gakken)、『子どもが伸びる関わりことば26―発達が気になる子へのことばかけ』(鈴木出版)、『ことばの力を伸ばす考え方・教え方―話す前から一・二語文まで―』(明石書店)、監修書に『心と行動がよくわかる図解発達障害の話』(日本文芸社)など多数。

【イラストレーター】
本田佳世、こやまもえ

【書誌情報】
『発達が気になる小学生のおうちサポート帖』
監修:湯汲英史


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発達に障がいを抱える子どもや青年と40年以上かかわり、
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公認心理師・湯汲英史先生だからこその視点で紹介します。

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→おうちでは「フラフープの中」や「ジョイントマットの上」だけで着替えるルールにして、着替え中に歩きまわらない・気を散らさない習慣を身につける

「当番や係ができない」
→おうちでもくつを並べる、机をふく、洗濯物を外すなどの当番制を導入

「授業中に立ち歩く」
→おうちでは「座るカード」を作成し、このカードが机にある間は座っているゲームを取り入れる

「忘れもの、なくしものが多い」
→ランドセルのふたの裏に「持ち帰るものリスト」を貼る、おうちに「連絡帳・プリント置き場の箱」をつくる

「自分の気持ちを伝えられない」
→おうちでは「気持ちのことばリスト」を指でさすところから

「人の話を聞かない」
→おうちで、ぬいぐるみをもっている人が話すゲームをしてみる。話終わったらぬいるぐるみを相手に渡してだまるなど

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