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1988年立浪和義以来2人目の快挙に期待!石川昂弥【新人王は誰の手に?プロ野球2021】

Text:徳吉刑事

新人王は誰の手に?2021

依然コロナ禍に見舞われ、混沌とするであろう今季。翻って、新人王レースの主役は、“豊作の大卒ドラ1勢”か!?、あるいは“前年ドラフトの目玉勢”が巻き返す展開になるか!?

レジェンド立浪以来、2人目の快挙に期待!石川昂弥

新人以外の有資格者野手の中では、石川昂弥(中日)に注目してみたい。地元・東邦高から3球団競合の末、高校通算55本塁打の実績を引っ提げ、鳴り物入りで入団。3年春のセンバツ決勝・習志野戦では散発3安打完封&2本塁打を放つなど投打“二刀流”の活躍で、平成元年以来30年振りかつ“平成最後の優勝”に大貢献。

同年U18W杯では4番を張り打率・333でチームトップタイの9打点。その打棒を遺憾なく発揮してみせた。2軍では3本塁打、24打点、打率・278とリーグ5位の好成績を挙げて首位打者争いを演じるなど健闘。また7月には、早くも1軍デビュー。

主将・高橋周平の離脱により緊急初昇格となった7月12日の広島戦にて、「7番・三塁」で初出場。すると、初打席でいきなり二塁打を放ち、同年の高卒ルーキー最速となる安打をマーク。さっそく本拠地・ナゴヤドームで“地元のスター”としての片鱗を見せた。

しかし、その後は21打席連続無安打と“プロの壁”にぶつかるも、同22日の巨人戦では、フルカウントから澤村拓一が投じた低め157キロの豪球を弾き返し、左翼フェンス直撃の適時打を放って初打点。なおルーキーイヤーは14試合出場で、打率・222(36打数8安打)、1打点の成績だった。

2年連続ゴールデングラブ賞を受賞した高橋周平を押しのけての定位置奪取はまさに至難のワザだが、新人王戴冠ならば、球団の高卒出身では1988年立浪和義以来2人目の快挙。また背番号「2」は、同じくチームのレジェンド新人王・田尾安志が背負った縁起もある。一昨季のセ新人王・村上宗隆(ヤクルト)よろしく、高卒2年目でのブレイクを期す。

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