歯並びが良い子は頭もいい? よく噛むことで得られる“脳力”とは!?【歯並びをよくする離乳食・幼児食】


歯並びが良い子は頭もいい?
少し前に、ラットを使ったこんな実験結果が発表されました。一方のラットのグループには噛みごたえのあるかたいエサを与え、もう一方のグループには奥歯を切ったうえで粉末のエサを与えた。時間とともに、後者のラットたちの神経細胞は減っていき、さらに記憶や学習の能力を司る大脳の海馬という部分の活動が低下した。
最近では「噛むこと」と脳の関係性についての研究が進んでおり、噛むことが脳の発達や活性化につながることがわかっています。
脳・あご・歯・口・舌はすべて頭蓋骨のなかに収まっています。それらをしっかり動かして噛むことで、血行が良くなり、脳が刺激され、活性化されるのです。実際に、よく噛むと記憶力・思考力・判断力・集中力などもアップすることがわかっています。また、「噛む力と知能指数には関係がある」という研究結果も報告されています。
ただし、歯並びがガタガタで噛み合わせがうまくいかないと、脳への刺激がきちんと伝わりません。集中力や記憶力も上がらず、学力など勉強にも影響が出てしまう可能性があります(さらにつけ加えると、口呼吸の場合は鼻呼吸に比べて血中酸素濃度が下がるため、集中力がより低下しがちです)。
しっかり噛むためには、良い歯並びであることが大切。特に、乳歯の時期にしっかり噛んで食べることが、脳の成長・発育には必要だといわれています。
【書誌情報】
『歯並びをよくする離乳食・幼児食』
著:杉原麻美/藤原朋未
お子さんの歯並び、お口の状態、気にしていますか?
昔に比べ、やわらかいものを食べるようになった昨今、お口まわりの筋肉や、飲み込む力が未発達なままとなり、「でこぼこ歯」「出っ歯」「ポカン口」「受け口」などの、お悩みを持つお子さんが増えています。
歯並びや、噛み合わせの悪さが与える影響は多々ありますが、大人になってからもデメリットとなり続けるものばかりです。
「でも、歯並びは遺伝の影響では…?」と思った方にこそ、
手に取っていただきたいのが本書です。
実は0歳児からのミルクの飲み方、哺乳瓶の選び方、
離乳食・幼児食のメニュー、食べ方といったことのすべてが、
お子さんの歯並びにつながっているのです。
お口を育てる視点から、「月齢を目安にするよりも、お口の状態に合わせて進める」「誤嚥を防ぐ細かい切り方ばかりだと歯を使わず、お口の発達が促されない!」といった、離乳食・幼児食の新常識を解説し、一生ものの「きれいな歯並び」をつくる、離乳食・幼児食のフリージング&作りおきレシピをご紹介します。