前歯でかじる、奥歯で噛む!詰め込み食べはNG!噛む習慣を育てる食事法【歯並びをよくする離乳食・幼児食】


詰め込み食べしていない?
「うちの子はたくさん食べるから、心配ないわ」という親御さん。もしかしたら、安心するのはちょっと早いかもしれません。
ひと口の量が多すぎたり、一度にたくさん口に入れたりなど、詰め込み食べをしていませんか? ほかにも、口に入れたものをほぼ噛まずに飲み込んだり、水やお茶などで流し込んで食べたり、ということはありませんか?
こうした食べ方では、いずれもしっかり噛めているとはいえません。しっかり噛まないで飲み込むことは、歯並びやあごの成長へ良くない影響が出るだけでなく、食べ物がのどに詰まって窒息の原因にも。また、よく噛まないときちんと消化ができないために栄養素が十分に体内に吸収できず、きは急かさずに。消化器の不調や低栄養を招く恐れもあります。
「手づかみ食べ」は、詰め込み食べを防ぐ食事方法としてもおすすめ。詰め込んでしまう原因のひとつは「どれだけの量が口に入るか」というイメージができていないことにありますが、「手づかみ食べ」で口・手・目が連動することでこの感覚を養ってくれるからです。
パンやゆでた野菜、果物など、前歯でかじり取って食べやすい食材を用意し、適量を口に入れ、しっかり噛んで食べる練習をしましょう。子どもが口のなかに押し込まないかもチェック。大人がそばで見守りながら食べられるといいですね。そして、丸飲みや流し込みを防ぐためにも、食べているときは急かさずに。
しっかり噛んで食べるために
食事の基本は「前歯でかじり取り、奥歯でしっかり噛む」こと。簡単に飲み込めないよう、食材を小さく切りすぎたり、やわらかくしすぎたりしないことも大事です。そのうえで、目の前の食べ物に集中し、しっかり味わえる環境をつくりましょう。

なるべく薄味に
味が濃いものはすぐに味を感じられるため、あまり噛まないで飲み込んでしまいがち。素材の味を感じるまでしっかり噛めるよう、薄味を心がけましょう。
食事中の水分は控えめに
食事と一緒にお茶やお水をたくさん飲むことは、流し込み食べにつながることも。食事中は汁物で水分をとり、お茶やお水はなるべく控え、食後に飲むようにしましょう。
ながら食べをしない
テレビを見ながら食べたり、食事中に家族が何度も席を立ったりなど、食事に集中できない環境は避けましょう。ほかのことに気を取られると、噛んだり飲み込んだりといった動きがおろそかになります。
【出典】『歯並びをよくする離乳食・幼児食』著:杉原麻美/藤原朋未
【書誌情報】
『歯並びをよくする離乳食・幼児食』
著:杉原麻美/藤原朋未
お子さんの歯並び、お口の状態、気にしていますか?
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