「サシスセソ」が言えない? 子どもの発音トラブルと低位舌の関係とは【歯並びをよくする離乳食・幼児食】


「サシスセソ」って上手に言える?
5~6歳ぐらいになると、大人顔負けの言葉遣いでたくさんお話しをしてくれる子も多いでしょう。そろそろ発音が完成される時期ですが、お子さんの様子はどうでしょうか?「サシスセソ」が「シャシィシュシェショ」になっていませんか? タ・ナ・ラ行は上手に言えていますか?
サ・タ・ナ・ラ行は、いったん舌を上あごにつけて、もしくは舌の先端を歯茎に近づけて息を押し出しながら発音する必要があり、舌が滑らかに動かせないときちんと発音できません。ちなみに、最も発音しやすい音は、舌を使わずに唇の開閉だけで済む「マ」。幼児が初めて喋る言葉が「ママ」であることが多いのは、そうした理由もあります。
先にあげた言葉の発音が不明瞭であれば、「低位う舌」が原因かもしれません。正常な舌の位置は、舌全体が上あごにべったりついている状態ですが、低位舌の場合は、舌が前歯の裏側についています。生まれたての赤ちゃんの舌は必ず上あごについているのですが、授乳や離乳食のとり方、日常の習慣などが良くないと、低位舌になってしまいます。低位舌になると、発音だけでなく呼吸や歯並びにも影響が出ます。食べ方やクセなどを改善し、正しい舌の位置を取り戻しましょう。
不明瞭な発音の原因は、低位舌のほかに「ハート舌(舌小帯短縮症)」も考えられます。症状が軽い場合は舌のトレーニングで改善されますが、症状によっては舌小帯の切除が必要となることもあります。
【書誌情報】
『歯並びをよくする離乳食・幼児食』
著:杉原麻美/藤原朋未
お子さんの歯並び、お口の状態、気にしていますか?
昔に比べ、やわらかいものを食べるようになった昨今、お口まわりの筋肉や、飲み込む力が未発達なままとなり、「でこぼこ歯」「出っ歯」「ポカン口」「受け口」などの、お悩みを持つお子さんが増えています。
歯並びや、噛み合わせの悪さが与える影響は多々ありますが、大人になってからもデメリットとなり続けるものばかりです。
「でも、歯並びは遺伝の影響では…?」と思った方にこそ、
手に取っていただきたいのが本書です。
実は0歳児からのミルクの飲み方、哺乳瓶の選び方、
離乳食・幼児食のメニュー、食べ方といったことのすべてが、
お子さんの歯並びにつながっているのです。
お口を育てる視点から、「月齢を目安にするよりも、お口の状態に合わせて進める」「誤嚥を防ぐ細かい切り方ばかりだと歯を使わず、お口の発達が促されない!」といった、離乳食・幼児食の新常識を解説し、一生ものの「きれいな歯並び」をつくる、離乳食・幼児食のフリージング&作りおきレシピをご紹介します。
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