「筋トレを長期で休んでも元に戻る?『マッスルメモリー』の仕組みと再開時の注意点

筋トレを途中でやめてしまうと筋肉はどのくらいで元に戻るのか?

自宅筋トレQ&A

Q:筋トレを半年以上休んでしまいました。再開すれば筋トレしていたときの状態に戻れるでしょうか?また、再開するときの注意点について教えてください。

筋トレを休んだ場合、筋トレによって獲得された筋肉量や筋力は、残念ながら元の状態へと徐々に低下していきます。このような筋トレ効果の低下期間は、それまでの筋トレの継続期間に影響を受けることが知られており、3か月間の筋トレで向上させた筋力は、その後の休止によって同程度の3か月くらいの期間で元の状態に戻ることになります。一方、3年間継続した場合には、休止とともに3年程度の長いスパンをかけて低下していきます。長く筋トレを続けてきた人は、効果が低下する期間はゆっくりとなり、ある程度維持できることがわかります。

一方、過去に覚えた筋トレの動き(姿勢や全体のフォームなど)については、脳にプログラムとして保存されているため、長期間休んだとしても全くできなくなってしまう心配はありません。いったん自転車に乗れるようになった人や泳げるようになった人が、長期間これらを経験しなかったからといって、できなくなってしまうことがないのと同じです。

また、近年筋トレによって筋肉量を増やした経験のある人は、筋トレの休止によって、たとえ筋肉が細くなってしまったとしても、再開すれば筋トレしていたときの状態に戻りやすいことが科学的にも確認されています。筋肉を構成する筋線維が太くなる過程では、筋サテライト細胞という組織が増殖し、筋線維に融合することによって、筋線維内の「核」の数が増加します。この核の数は、筋トレ休止で筋線維そのものが細くなっても維持されているため、再びトレーニングを始めれば、比較的短期間で筋トレしていたときのサイズに戻すことができる可能性が高いのです。このような現象は、筋肉が全盛期の状態を記憶しているような状態であることから、「マッスルメモリー」と呼ばれています。

長期間の休止を経て筋トレを再開する場合は、正しいフォームが余裕をもって維持できるレベルの負荷まで落とすことをおすすめします。動きについては、脳が覚えていますが、姿勢を支持するための体幹や各関節を安定させる筋肉が衰えている可能性があります。反復回数が多くなると、姿勢が崩れやすいため、あと数回できそうなところで反復を終えても構いません。

再開した当初は、以前できていた回数ができないこともありますが、失敗感や挫折感を抱く必要はありません。マッスルメモリーを信じて、一歩一歩、着実な継続を目指していきましょう。

【出典】『1日3分!ジムに行かずにマイナス5㎏!自宅筋トレ 続ける技術』著:有賀誠司(東海大学スポーツ医科学研究所 教授) 

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【書誌情報】
『1日3分!ジムに行かずにマイナス5㎏!自宅筋トレ 続ける技術』
著:有賀誠司(東海大学スポーツ医科学研究所 教授)


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