ハトはアートの達人!? 西洋画と日本画を見分ける驚きの能力とは?【眠れなくなるほど面白い 図解 鳥の話】


ハトは絵画の違いを見分けられる
身近な存在として知られるハトですが、実は驚くべき「芸術的な目」を持っていることがわかっています。ある研究によると、ハトは人間が描いた「西洋画」と「日本画」の違いを識別できるのだそうです。
この研究では、ハトにゴッホやピカソといった西洋画と、浮世絵などの日本画を見せ、それぞれに報酬を与える学習を行いました。すると、ハトたちは訓練後に初めて見る絵であっても、それが西洋画か日本画かを高い確率で正しく判断できるようになったのです。
研究者たちは、ハトが絵の構図や色使い、線の太さなどの視覚的特徴をもとに識別していると考えています。さらに驚くことに、単に訓練された絵だけでなく、別の画家が描いた新しい絵でも正答率が高かったことから、ハトは個別の作品を記憶しているわけではなく、「ジャンル」としての違いを見分けている可能性が示されました。
ハトの視覚は人間以上に優れており、紫外線まで見分けられることが知られています。その高い視覚処理能力が、絵画の微細な差異を感じ取ることを可能にしているのでしょう。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 鳥の話』監修:小宮輝之
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 鳥の話』
監修:小宮輝之
飼うこと、食べること、動物園・水族館・花鳥園などでの鑑賞、身近にいる野鳥など、寿命が長い上、インコやオウムなどは話したり、歌ったりとコミュニケーションもとれることから、日本には愛鳥家も多く鳥関連のイベントも定期的に開催されており、動物類のなかでもコアファンが多い生き物です。
鳥類は恐竜時代から大量絶滅を唯一生き延びた動物のため、歴史も古く、進化の過程で飛ぶ・飛ばないをはじめ、大きさや形、色、生息地域も異なり、外見も内面も個性豊か。
社交性も高い上、カラスやオウムなどは知能も高く、行動学の観点でも面白い特徴が多く見られます。
「約1万種類いる鳥類の半分はスズメの仲間」
「鳥の祖先は、結局恐竜なの?」
「鳥に歯はない。くちばしは骨?角質?」
「カラスは家族のためなら、友情は簡単に裏切る」
「スグロミツドリは“右半身がオスで左半身がメス”」
「カメは万年、ツルは千年 ツルの本当の寿命は30年」
「おしどり夫婦の由来であるオシドリは普通に浮気する」
「ダチョウは家族が入れ替わっても気付かない」
「ハゲワシがハゲているのは、ちゃんとした理由がある」などなど
そんな鳥たちの意外な生態や知られざる雑学が詰まった子どもから大人まで幅広く楽しめる一冊です。
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