惑星の自転スピードランキング!最速と最遅は何百倍も違う!?【眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話】


惑星の位置によってスピードも変わる
太陽系の惑星は、太陽のまわりをぐるぐる回っています。これを公転といいます。しかし、惑星はそれだけではなく、自分自身もぐるぐる回転しています。これを自転といいます。
地球は24時間で1回転します。この回転によって、朝が来て、昼になり、夕方になって、夜になります。
自転のスピードは、地球のどの場所にいるかで異なります。北極や南極では、移動する距離がごくわずかです。特に北極点や南極点ではまったく移動しないため、自転のスピードはゼロです。
一方、赤道では自転のスピードがもっとも速くなります。その速さは時速約1700kmで、これは新幹線の5倍以上のスピードです。
ちなみに、地球以上に速く回転する惑星はいくつかありますが、もっとも速いのは木星です。自転スピードは時速約4万7000kmというとてつもない速さです。
あまりに速いため、遠心力が強くなり、木星の形は少し潰れた楕円形になっています。さらに、木星の茶色い縞模様も、このすさまじい自転によってできた大気の流れが生み出したものと考えられています。そのため、赤道付近では強い風が吹き、巨大な嵐が長期間にわたって続くこともあります。
太陽系で一番自転が速いのは木星

・1位 木星 :約9時間55分
・2位 土星 :約10時間32分
・3位 海王星:約16時間7分
・4位 天王星:約17時間14分
・5位 地球 :24時間
・6位 火星 :約24時間39分35秒
・7位 金星 :約117日
・8位 水星 :約176日
木星の赤道部での自転のスピードは時速約4万7000km。遠心力で横方向に膨らみ、自転運動が影響した大気の流れで縞模様ができている。
惑星の位置で自転のスピードは異なる

惑星の位置で自転のスピードは変わる。回転しない北極と南極では時速ゼロkm で、赤道では時速約1700km だ。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話』監修:渡部 潤一
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話』
監修:渡部 潤一
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