「山頂で食べるカップラーメンはうまい」を再現する方法【眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話】

「山頂で食べるカップラーメンはうまい」を再現する方法

環境とタイミングを”味”に組み込む

同じカップ麺でも、山を登ったあとに食べる一杯は格別です。なぜなら、味だけでなく、歩き疲れた体や澄んだ空気、広がる景色といった要素すべてが加わるから。「山頂のカップ麺はうまい」という体験には、こうした理由があるのだと僕は考えています。

大前提は「状況込みで味は変わる」ということ。同じおにぎりでも、遠足でヘトヘトのときは驚くほどおいしいのに、家の朝食ではそうでもない。環境やシーンまで含めて設計するのがポイントです。

家庭で再現するなら「環境づくり」と「出すタイミング」を整えること。部屋を明るくする、音楽や器を工夫する、家族みんなで大皿を囲む――こうした小さな仕掛けが“場の味”をつくります。

タイミングも大事です。登山後にうまいのは、体が空腹で準備ができているから。家庭でも自分や家族がお腹が空く時間に合わせ、料理を準備しておくだけでも印象が跳ね上がります

最後に「関与」。キャンプのカレーが特別に感じるのは、自分で手を動かした記憶が加わるからです。家庭でも一緒に準備を手伝ってもらうだけで、同じ一杯がぐっと変わります。味だけでなく状況や関わり方まで設計できたとき、その料理は本当に特別な体験になるのです。

山頂で食べるカップラーメンはなぜうまい?

  • 【疲労感】登山の疲労から、体が塩分やエネルギーを欲している状態になる
  • 【景色】山頂という特別な景色が食体験にも影響
  • 【低気温による温度コントラスト】
  • 【外で食べるという非日常効果】

おいしさは味覚そのものではなく、感じる環境によっても左右される。山頂で食べるカップラーメンが格別においしいのは、体に残る疲労と、非日常の絶景が重なり合うから。

山頂での一杯を自宅で再現する仕掛け

部屋の状態や料理の並べ方など、環境をいつもと変えると特別感を演出できる。加えて、お腹の空くタイミングを見計らうと効果的においしく感じてもらえる。この「環境×タイミング」が「特別においしい」を生み出す。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』著:鳥羽周作

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 料理の話』
著:鳥羽周作


【Amazonで購入する】

シリーズ累計300万部突破!『眠れなくなるほど面白い図解シリーズ』に料理ジャンルが初登場!
「パスタは平皿に盛ったらおいしさ半減」「肉汁が飛び出す最高のウィンナーの茹で方」「最強にうまいマックのアレンジレシピ」などなど、家庭の料理が感動的においしくなる!絶対知っておくべき鳥羽流“料理の極意”を大公開!

いつもなんとなく食べている家の料理。
料理はレシピ通りに作ればおいしいと考えがちですが、実は自分や家族が本当に「おいしい!」と感じるために一番重要なのは、“誰がどんな目的で食べるのか”というゴールを設定すること。
例えば肉じゃがひとつでも、それをおかずにガッツリご飯を食べたいのか、つまみながらお酒を楽しみたいのかで、食べる人が求める味付けは違います。
そのように食べる人のことを考えるだけで、料理のゴールが設定され、本当の「おいしい!」が生まれます。
本書では、6年連続ミシュランガイドにも掲載されているレストラン『sio』のオーナーである著者が考え抜いた、“感動体験”を得られるような家庭料理のコツを大公開!

さらに、

「山頂で食べるカップラーメンはうまい!を再現する方法」
「家でパスタをおいしく食べるなら1.7mm以上」
「コンビニチキンが超絶うまくなるヤバいアレンジ」

など、誰でも簡単にできて時間もお金もいらない“超実用的な料理のコツ”が満載です。

これ一冊で料理の楽しさや奥深さが一気に変わります!
自分や家族の料理でぜひ試してみてください!

この記事のCategory

インフォテキストが入ります