数学がなければ今の生活はなかった!日常を支える「数学の発明者たち」のすごすぎる功績【眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための算数と数学】


数学を発展させた学者
日常生活に欠かせない考え方の芽生え
古代ギリシャ・ローマ時代から、数学の探求は行われてきたという記録が残っています。数学者の功績がなければ、現代社会で当たり前のように送られている日常生活は、存在しなかったといっても過言ではありません。それほど数学の発展は我々の生活に密着しているのです。ここでは中学や高校の数学の教科書に出てくる定理などを考えだした、主な数学者を紹介します。
紀元前、古代ギリシャ時代で有名な数学者では、タレスやピタゴラスなどが挙げられます。タレスは円周角の1つである「タレスの定理」を発見しました。ピタゴラスは中学の教科書に必ず出ている「三平方の定理」が有名です 。
紀元前・古代ギリシャ時代に活躍した有名な数学者

タレス
(紀元前624年頃~紀元前546年頃)

ピタゴラス
(紀元前582年頃~紀元前496 年頃)
「黄金比」の考え方のもとになる「フィボナッチ数列」を発見したイタリアのレオナルド・フィボナッチ (1170頃~1245頃)は12世紀に登場。彼の著書『算盤(そろばん)の書』 (1202年)は数学の世界に大きな変革をもたらしたともいわれています。
16世紀になると次々と新しい定理が発見されました。イタリアの数学者、ジェロラモ・カルダーノ(1501~1576) は、 3次方程式の解法を発見しました。スコットランドのジョン・ネイピア (1550~1617) は対数を考え出し、その後、パスカルの定理で有名なフランスのブレーズ・パスカル (1623~1662) が続きます。彼は確率論の創始者ともいわれています。
高校数学で誰もが知っている「微分・積分」が登場したのもこの時期です。発見したのは万有引力でも有名な、イギリスのアイザック・ニュートン (1642~1727)。この時期には「チェバの定理」を、イタリアのジョバンニ・チェバ (1647~1734) が発見しています。前出の和算で紹介した関孝和 (1642~1708) が活躍したのもこの頃です。
18世紀に登場したフランスのジョゼフ・フーリエ (1772~1837)によって発見されたフーリエ級数は、現代社会で大いに活用されているWifi通信に応用されています。パソコンの迷惑メールの振り分け方法やAl (人工知能)にも大きく寄与している、それらの考え方のもとになる「ベイズの定理」のイギリスのトーマス・ベイズ (1702~1761)も有名です 。彼は統計学の世界で大きな影響を与えました。

数学は日常生活を便利にするために、色々な場面で活用されています。 Al (人工知能)もそのひとつでしょう。
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための算数と数学』監修:小宮山 博仁
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための算数と数学』
監修:小宮山 博仁
算数や数学は、基本的な考え方さえわかれば、とても簡単で面白い!?
文系人間をはじめ苦手意識の強い小中高の算数と数学をまるごと、一気に学び直す一冊。
大人になった今だからこそら理解できる。
さらに実社会で、日常生活でどんなことに利用、活用、応用されているかを知ると、より身近に感じられ、その必要性がわかる。
本書を読めば、算数・数学が好きになり、「数学的な思考」を手に入れることができる!
この記事のCategory
オススメ記事

数学がもっと面白くなる!「+」や「-」が生まれた起源とは?【眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための算数と数学】

神社に数学の問題を奉納!? 知られざる「算額文化」とは【眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための算数と数学】

<片方のエンジンが止まっても飛べる理由>ラダーの2つの重要な役割とは【眠れなくなるほど面白い 図解 飛行機の話】

オスは見張り役でメスだけで獲物をしとめる【眠れなくなるほど面白い 図解 ハンター生物の話】

デトックススイッチをオンにする最強の物質「NO」とは!?【眠れなくなるほど面白い 図解 デトックスの話】

三内丸山遺跡の分析で最近判明した縄文農耕の始まりのきっかけとは?【眠れなくなるほど面白い図解 日本史】

乗り物には物理があふれている!新幹線はどうしてあのような形状をしているの?【すごい物理の話】
