日常生活の問題解決能力と数学【眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための算数と数学】


日常生活の問題解決能力と数学
解法への道しるべとなる9つの要素
数学の問題を解くプロセスは、数量の文章題(代数)と図形(幾何)では多少の違いはありますが、流れはほぼ同じです。ここでは文章題を例にして説明してみましょう。下記の9つの要素が考えられます。
①読解力(言語能力)…問題の内容を文字で理解するカ
②分解能力…シンプルな関係を抽出するカ
③目的&目標の設定…求める答えは何かを確かめる
④知識力…知っている知識を頭の中に入れておくカ
⑤推理力…メタ認知を働かせ、何の知識を利用して解くのかの見当をつける力 ※メタ認知…自分で自分の考えをよくみてコントロールすること
⑥視覚で全体を見る力…具体的な図表で示してみるカ
⑦抽象力…文章を文字に置き換えて式をつくるカ
⑧計算力…計算して正しい答えを求めるカ
⑨確認力…メタ認知を活用して答えが合っているかどうかを調べるカ
与えられた問題文は、何を示しているかをまず理解しなければ始まりません…①。
次に行う作業は問題文から読みとれるキーワードを書き出してみます。重要な事項だけを抜き出します。細かいあまり関係ないことに目を奪われると、大切なことが見えなくなってしまうので気をつけてください。…②。
次に何を求めなければならないかを再確認します。目的もなく仕事をしていたらいい仕事はできないのと同じです。目標を立ててそれに向かっていくには段取りが必要です…③。
目標が設定されたら、今まで得た知識の中で何を使えばいいかを判断します…④⑤。
複雑な内容でも図表などで表現すると、今まで見えていなかったものが見えてくることがよくあります。算数や数学の文章題では特に大切です…⑥。文章題が長くてわかりずらい場合は、抽象的な文字に置き換えてみることも重要です。複雑なものを簡潔明瞭に表示することが可能になります。xやyといった文字を使った式で表すといいでしょう…⑦。
数学の問題を解くには、公式や定理や定義をよく理解して覚えておくことが大切です。基本的な原理やしくみを知ることによって、色々な応用問題が解けるようになります…④。式を組み立てることができればあとは計算力です…⑧。
そして最後は検算を含めた確認です。答えが本当に正しいかどうかをメタ認知を活用して確かめることは、非常に大切な能力なのです…⑨。


【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための算数と数学』監修:小宮山 博仁
【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 大人のための算数と数学』
監修:小宮山 博仁
算数や数学は、基本的な考え方さえわかれば、とても簡単で面白い!?
文系人間をはじめ苦手意識の強い小中高の算数と数学をまるごと、一気に学び直す一冊。
大人になった今だからこそら理解できる。
さらに実社会で、日常生活でどんなことに利用、活用、応用されているかを知ると、より身近に感じられ、その必要性がわかる。
本書を読めば、算数・数学が好きになり、「数学的な思考」を手に入れることができる!
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