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赤ちゃんの睡眠を理解するための重要な要素『超日周期』とは!?【賢い子は1歳までの眠りで決まる】

睡眠は体内時計がコントロールしています

賢い子が育つポイント
●睡眠不足でも活動できるのは概日リズムという体内時計のおかげです
●食事の時間や日光なども、日中の覚醒状態を左右していますが、概日リズムが睡眠をコントロールします
●赤ちゃんの睡眠には超日周期という体内時計が影響しています。

子どもの睡眠について学ぶ前に、まずはすべての生物の基本となる体内時計についてお話ししておきましょう。どうしても睡眠がとれないときに、本当は寝なくても問題ないんじゃないか、そう考えたことはありませんか。「眠ることが基本的な生物学的欲求なら、どうして睡眠不足でも起きていられたり、歩きまわったり、しゃべったり、仕事をしたりできるのだろう」と疑問に思ったことがあるでしょう。

確かに、どうしてわたしたちは、過度の睡眠不足でもさまざまな活動を行うことができるのでしょうか。その答えは、脳内の視交叉上核と呼ばれる体内時計を管理する役割の神経細胞のかたまりのなかにあります。体内時計は、ほとんどすべての生物に備わっていて、生物学的機能の大半をコントロールします。体内にはたくさんの「時計」があり、ひとつひとつがそれぞれ別の生理機能を担当し、1年周期の時計もあれば、1か月、1日、またはもっと独特の周期を持つ時計もあります。

たとえば、性ホルモンの放出をつかさどる体内時計は1年周期であることがわかっている一方、女性の月経や排卵をつかさどる時計は1か月周期です。こうした体内時計のなかで一番よく知られているのが、大人の睡眠と覚醒のサイクルをつかさどる1日周期の時計、「概日リズム」でしょう。概日リズムとは、朝日を浴びたら特定のストレスホルモン(アドレナリン、バソプレシン、コルチゾールなど)がでるようにうながして、目が覚めるように働きかけるものです。そして、あたりが暗くなると、今度はメラトニンという別のホルモンがでるようにうながして、目が覚めている状態を終わらせて眠る準備を手伝います。夜勤で8時間働いたあとや、赤ちゃんがひと晩中夜泣きしたために、一睡もできないまま朝を迎えたとき、疲れているのになかなか寝つけなかったり、昼間に眠って前夜の分の睡眠をとり戻そうとしても眠れなかった、という経験をしたことはないでしょうか。実はこれらはすべて概日リズムによって起きています。

概日リズムは昼間に活動的になるようプログラムされているため、疲れきっているときでさえ、概日リズムに逆らうのは簡単なことではないのです。朝ともなれば、なおさら大変です。目を覚ましていられるように、視交叉上核が強い信号を送りだすのですから。食事の時間や日光など、社会的、環境的なきっかけも、日中の覚醒状態に大きく影響しますが、日が昇っているあいだに目を覚ましていられるようにするのが、視交叉上核の仕事なのです。こうした理由から、わたしたちは極度の睡眠不足になっても、日中、職場や赤ちゃんの部屋で眠り込まないでいられるのです。

先にお話ししたように、体内時計には、概日リズムのような1日周期の時計のほかに、1年周期、1か月周期、1日に満たない周期を持つ時計があります。なかでも、赤ちゃんの睡眠を理解するための重要な要素となっているのが、このなかの1日に満たない周期の超日周期というという時計です。概日リズムが未発達のあいだ、赤ちゃんはこのリズムにそって生活しています。のちほど詳しく紹介しますが、この超日周期が睡眠に深くかかわっていることを利用してNAPSメソッドはつくられています。この超日周期という言葉を覚えたところで、もう少し睡眠のしくみを見ていきましょう。NAPSメソッドを実践するにあたってとても重要です。

出典:『賢い子は1歳までの眠りで決まる』

【書誌情報】
『賢い子は1歳までの眠りで決まる』
ポリー・ムーア 著

睡眠を専門とするプロフェッショナルが考案、自分の子どもで実践し、さらに全米で実績を積んできた「NAPSメソッド」。これによって、子どもに良質な睡眠を与え、夜泣きを改善し、乳児期に学習能力を飛躍的に発達させることができます。メソッドの方法は非常に簡単で、子どもの睡眠を記録するだけというもの。生涯にわたって重要となる集中力、情緒の安定、コミュニケーション能力ものばす、本当に優秀な子を育てる育児書。子どもの睡眠障害を防ぐこともできます。

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