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肥満のリスクをよい油で防ぐ方法とは??【小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事】

Text:工藤紀子

よい油を使って肥満のリスクをさげる

油は血糖値の上昇をゆるやかにする

油は体によくない、というイメージがありますよね?でも、よい油を使用すれば、むしろ肥満のリスクがさがるのです。

油には栄養素の吸収を促し、効率よくたくさんのエネルギーを生み出すという役割のほかにもうひとつ、重要な役割があります。じつは、糖分だけを摂ったときよりも、油を一緒に摂ったときのほうが血糖値の上昇がゆるやかになるからです。

オリーブオイル、ごま油、バターがおすすめ

私が油を選ぶさいの基準にしているのは、「栄養・エネルギーの補給になる」「酸化しにくい」「手の届く価格」の3点です。その点から選んだのが、下記の油です。*³⁰一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸の摂取量が多い人には糖代謝異常が少ないことがわかってきていることから、オレイン酸が多く酸化・熱に強いオリーブオイルやごま油を挙げました。同様の理由でエゴマ油やアマニ油もよいのですが、高価でなかなか手が出にくく酸化しやすいのが難点かもしれません。

油の種類も重要で、トランス脂肪酸を含むものなどは、摂りすぎると健康に悪影響を与えることが報告されています。以前はバターなどの飽和脂肪酸も健康によくない影響があるという論調がありましたが、むしろ高脂肪食・高たんぱく食が体重減少に役立つこともあり、適切な量は成長の面から必要だということがわかってきています。

こうした油の性質や種類を考えながら、「うちの油」を選んでみてください。

おすすめの油はこの3種類!

オリーブオイル

○主成分のオレイン酸は熱に強く、強い抗酸化作用をもつ
○オレイン酸は便通改善に効果があり、朝食後に排便することが多くなる
○オレイン酸には体内の炎症を抑える作用もある
×香り豊かなものはやや高価

ごま油

○酸化に強く、加熱調理だけでなくそのままでも使用できる
○ごまだけを使ったものなら安心
×ごま油に多く含まれるリノール酸は、過度に摂取すると炎症を引き起こす要因にもなるため、使いすぎないよう注意

バター

○リノール酸、ビタミンD、ビタミンAなどを含んでいる
○発酵バターは乳酸菌プラス、風味もアップしている
×マーガリンに比べて高価

*³⁰C.Murray Skeaff, Jody Miller (2009) [Dietary Fat and Coronary Heart Disease:Summary of Evidence from Prospective Cohort and Randomised Controlled TrialsJ

【出典】『小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事』著:工藤紀子

【書誌情報】
『小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事』
著:工藤紀子

子どもに栄養バランスのよい食事をいっぱい作ってあげたい、子どもには元気にすくすくと育ってほしいなどの思いに応えるため、子どもの体・脳・健康と成長をサポートするための知識やアイデアを紹介しています。「小児科医ママが教えたい 体・脳・心を育てる!子どもの食事」では、楽に楽しく安全にをモットーに、身近でさほど効果でない食材で食事の悩みを解決していきましょう。

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