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23年は悔し涙が続いた桑木志帆、今シーズンは勝って歓喜の涙を流す!

Text:村木俊昭

岩井ツインズとは同期&同世代

2023年に女子ツアーで初優勝を挙げた選手は、
 吉本ひかる(明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント)
 山内日菜子(アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 2023)
 岩井明愛(KKT杯バンテリンレディスオープン)
 神谷そら(フジサンケイレディスクラシック)
 櫻井心那(資生堂レディスオープン)
 小滝水音(大東建託・いい部屋ネットレディス)
 菅沼菜々(NEC軽井沢72ゴルフトーナメント)
 蛭田みな美(CAT Ladies2023)
 リハナ(樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント)
の9名。

今シーズンも、始めての勝利に喜ぶ選手が現れるだろうが、その候補として強く推したいのが桑木志帆だ。

20年のプロテストに合格。同期生のシード選手には岩井明愛、岩井千怜、佐久間朱莉、阿部未悠、内田ことこ、後藤未有がいる。また、後藤以外とは02年4月〜03年3月生まれの同世代でもある。

22年は僅差でシードを逃す…

桑木は21年のクォリファイングトーナメントで13位に入り、22年の出場権を得る。

その22年は、開幕から7試合で予選落ち5回と序盤は躓いたものの、以降は12戦連続で予選を通過。5月のリゾートトラストレディスでは4位の好成績を残した。

だが、10月の富士通レディースで2度めのトップ10入り(7位タイ)を果たした後は、予選落ち・予選落ち・40位タイ・予選落ちで終戦。まさかの失速で、メルセデス・ランキング50位小倉彩愛とはわずか3.11ポイントの差で51位に終わり、50位までのシード獲得ならず涙を流した。

23年ツアーには、同ランキング51〜55位に与えられる第1回リランキングまでの出場資格で参戦する。5月のブリヂストンレディスから3試合連続トップ10などでポイントを稼ぎ、第1回リランキング1位に。後半戦の権利も獲得した。

未勝利でもメルセデス・ランキング10位

そして、迎えたのが7月の資生堂レディスオープン。第3日を終えて首位タイに立ち、すでにツアー優勝を飾っている岩井明愛、岩井千怜に続く同期&同世代3人目の勝利のチャンスがやって来たのだ。
最終日もスコアを伸ばした桑木だが、1打差の5位でスタートした櫻井心那に追いつかれ、勝負はプレーオフに。その2ホール目でバーディを決めた櫻井に、ツアー初Vを奪われてしまった。
グリーン上では櫻井を讃えた桑木。しかし、クラブハウス前で同期の内田に抱きしめられると、涙が止まらなかった。

その4か月後、再びビッグチャンスが訪れる。11月のTOTOジャパンクラシックだ。
第3日終了時点で畑岡奈紗と並ぶトップタイ。最終日は前半で2打伸ばし、単独首位で後半に向かう。だが、12番、16番でボギー。これが響き、稲見萌寧に逆転を許してしまった。
勝てば日本のみならずUSLPGAツアーの初制覇ともなる快挙を土壇場で逃し、またも悔し涙を流した。

だが、23年シーズンは38試合に出場してトップ10入り10回、トップ20が18回と成績は上位安定。未勝利ではメルセデス・ランキング最上位の10位につけた。
15位の平均ストロークをはじめ、部門別ランキングは軒並み上位。大きな穴は見つからず、今年の初Vは「期待できる」ではなく「いつ決めるか」レベルまで高まっている。

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