食事は地中海食がおすすめ!
食習慣で大切なのは肉よりも魚介類や野菜中心の献立にすること。魚ならアルツハイマー型認知症の予防効果があるDHAやEPAなど、不飽和脂肪酸が豊富なアジやサンマ、サバなどを食べるようにしてください。野菜やくだものには認知症予防に有効な抗酸化物質のポリフェノールやビタミンCなどが多く含まれます。
実はこうした食材をメニューの中心にしているのがイタリアやギリシャ、スペインといった地中海沿岸の国々。オリーブオイルを使った魚や野菜料理中心の食事、ナチュラルチーズやヨーグルト、くだものをたっぷり摂る「地中海食」は、認知機能改善食のお手本といえます。この地域の人々に動脈硬化や脳血障害など、認知症の発症リスクを上げる病気が少ないのも、食生活が大きく影響しているようです。
理想的な摂り方
地中海食の代表的な食材と、その理想的な摂取頻度を図にしたものです。下層にある食材は毎日欠かさず食べたいもので、中間層は週に数回が目安です。上層の食材は月に数回など控えめがいいでしょう。
【出典】『認知機能改善30秒スクワット』著:本山輝幸
【書誌情報】
『認知機能改善30秒スクワット』
著:本山輝幸
「約束の日時を間違える」「今言ったばかりなのに覚えていない」――。
そんな認知症の初期段階や軽度認知障害(MCI)なら健常者レベルまで脳機能は戻せる!
認知症予防・改善専門の運動療法士が教える、奇跡の30秒スクワット!
「日時がわからなくなる」「食べたものが思い出せない」「今言ったばかりのことを覚えていない…」――。
認知機能の低下に気づくきっかけはさまざまですが、「なんだか最近記憶力が悪いかも…」と自分で自覚している人はもちろん、高齢の家族と接していると、「前より少しおかしい……」と違和感を感じる人もいるのではないでしょうか。
それはもしかしたら認知症の初期段階、もしくは“認知症グレーゾーン”と呼ばれる『軽度認知障害(MCI)』という認知症の前段階かもしれません。
軽度認知障害は何もしなければそのまま“4年以内には50%、6年以内には80%が認知症になってしまう”と言われる状態ですが、その段階、もしくは認知症になっても初期段階であれば認知機能を健常者レベルまで戻せる方法があります。
それが、認知症改善専門の運動療法士である著者が教える、『認知機能改善30秒スクワット』です。
著者の20年以上の研究により、“体の感覚神経と脳機能には相関関係がある”ということが明らかになってきました。
感覚神経とは、痛い、熱い、寒い、などを体が知覚する神経のこと。
徘徊する中度以上の認知症患者は痛みをあまり感じないため、どこまでも歩いて行ってしまいますが、そのように『感覚神経』が鈍くなってしまっている人ほど認知機能が衰えてしまっているのです。
ただし、運動と言ってもウォーキングやジョギングなどの有酸素運動ではなく、『本山式感覚神経トレーニング』という筋力トレーニングです。
トレーニングと聞くとつらそうなイメージもありますが、30秒だけでもしっかり感覚神経に刺激が入り、認知機能の改善に繋がるように開発されたのがこのスクワットです。
太もも、おしり、ふくらはぎなど、重要な下半身の感覚神経を1つの運動で鍛えられ、時短なのに効果絶大な運動法により、認知機能の改善が期待できます。
日常生活に支障は出ていないものの、もの忘れや、今言ったことをすぐ忘れてしまうような症状がある人、その家族にはぜひ手に取って頂きたい一冊です。
公開日:2025.01.29