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思春期の女の子に起こっている心とからだの変化とは!?生理の仕組みについて理解しよう【12歳までに知っておきたい男の子のためのおうちでできる性教育】

Text:高橋幸子

女の子の心と体にも起こっている変化

「ちょっと前まで仲よく遊んでいたのに、最近はあんまり話していないな」

「なんか、前と雰囲気が変わったような気がする」

「女の子の中に混ざって遊ぶのは恥ずかしい」

女の子に対して、こんな風に感じたことはありませんか?

思春期の女の子も男の子と同じように、心と体が成長し、変化する時期です。自分のことだけではなく「ほかの人はどう思うか」人からどう見られているか」ということも考えるようになることで、とどまったり、悩んだりすることも出てくるものです。

ここで、思春期の年頃の女の子の変化についてみていきましょう。思春期の男子に男性ホルモンが増えるのと同じように、思春期の女子は女性ホルモンが増えます。女性らしい体つくりのためにはたらくのが、「エストロゲン」(卵胞ホルモン)」赤ちゃんができたときに妊娠を守るためにはたらくのが「プロゲステロン(黄体ホルモン)」です。

女の子の心と体にも起こっている変化【12歳までに知っておきたい男の子のためのおうちでできる性教育】

女子の体に怒る変化には、次のようなものがあります。(男女に共通するものは◎、女子だけに起こる変化は●、男女で少しだけ違いがある変化は▲で示しています。)

●体が全体的にやわらかくふっくらしている(骨盤の発達などでお尻が大きくなりウエストにくびれができる)

●胸が大きくなる

●おりもの(子宮などの分泌物、最近が入るのを防ぎ、精子が入るのを助ける働きがある)

●初潮を迎え生理が始まる

●性器の中の小陰唇が大きくなる

◎頭皮、わきの下、足の裏など体臭が強くなる

◎ニキビができやすくなる

◎わきの下や性器の周りに毛が生える、足や腕の毛が濃くなる

▲声が低くなる

生理の仕組み

生理の仕組み

一番大きな特徴は「生理が始まる」ということ。144ページで「男性も女性も体の中に赤ちゃんの「もと」を半分ずつ持っている」と説明しましたが、赤ちゃんを産む準備のために起こるのが生理です。

赤ちゃんを育てる部屋である子宮内膜は、毎月新しいものが準備されます。受精卵が届かないと子宮内膜はいらなくなり、剥がれ落ちて膣を通って体の外に排出されます。その時に起こる出血が「生理(月経)」です。

生理がはじまってから次の生理が始まるまでだいたい1か月ぐらいですが、最初の数年はなかなか期間や出血の量が安定しないことが多くあります。

生理については個人差がありますが、おおまかな内容を知っておきましょう。

・出血する期間:3~7日くらい

・次の生理までの期間:25日~38日ぐらい

・ひと月の生理で出血する量:20~40mlぐらい

初めての生理を「初潮」と言います。多くの女子が小学4年生から中学3年生ぐらいまでの間に初潮を迎えます。

生理前や生理中には、様々な不調が起こることがあります。

・月経前症候群(PMS)

生理の1週間ぐらい前になると、ねむい・だるい・頭が痛い・めまいがする・食欲が増す・肩がこる・イライラする・気分が落ち込むなどの症状が出ることがあります。このことを「月経前症候群(PMS)」と言います。人によって差があり、まったく症状が出ない人もいれば、症状が酷くてつらく感じる人も。生理が始まると自然に収まります。

・生理痛(月経痛)など

生理が始まると、お腹の下の方がズーンとまたはキリキリと痛むことがあります。これを「生理痛」といいます。はがれ落ちた子宮内膜を体外に出すために子宮がギューっと伸びたり縮んだり(収縮)するため、痛みを感じるのです。痛みのほか、イライラする・眠い・だるい・肩がこる・下痢をする・吐き気がするといった症状があらわれることもあります。

症状が酷い場合は、鎮痛剤などの薬を飲むと楽になりますが、子宮内膜症などの病気が隠れていることもあります。生理中はプール授業中などを見学する人やお腹を痛そうにしている人もいるかもしれません。そんな姿をみて「生理じゃない?」などとからかうのはマナー違反。黙ってそっと気遣いできると良いですね。

また、生理中はお風呂に入れないということはありません。むしろお風呂で湯船につかり、体を温めることで生理痛を和らげる効果もあります。

女の子もこのような変化が起こっています。その変化に戸惑い、不安になり、気持ちが不安定になっていることもあるかもしれません。女の子の成長や心と体の変化を知ることで、困っている女の子を優しくサポートできると良いですね。正しい知識のためにお互いの体を知っておくことは大切です。

ONE POINT

  • 思春期の女子も女性ホルモンが増える
  • 生理が始まる
  • 生理中は、生理痛、月経前症候群(PMS)が起こることもある

【出典】『12歳までに知っておきたい男の子のためのおうちでできる性教育』著: 高橋幸子

【書籍情報】
『12歳までに知っておきたい男の子のためのおうちでできる性教育』
著:高橋幸子

男の子の「気になっているけれど、面と向かっては聞きづらいこと」パパママの「どうやって伝えたらいいかわからないこと」にこたえます!これから思春期を迎える男の子、思春期の入り口に立った男の子が知っておきたい「性の知識」をわかりやすく紹介。マンガ・イラスト図解・全編フリガナつきの読み物で、子どもひとりでも、家族でも読める1冊です。学校では教えてくれない、パパやママも伝え方がわからない、
・これから起こる体の変化と対応法
・家族や友達との距離感が変化し、心にも変化が訪れたときの対応法
・SNSや友達同士の噂に惑わされないための正しい「性の知識」の身につけ方
・体と心の変化に困ったとき、悩んだときの相談先の見つけ方
などを解説。
性教育は子どもを守るだけでなく、子どもの自己肯定感をも高めることができます。誰しも体や心に「境界線」をもっていることを学ぶので、自分も人も大切にできる・人と心地よい関係を築けるようになります。著者は、産婦人科医のサッコ先生こと高橋幸子先生。全国の小学校・中学校で性教育の講演を行ない、子どもたちの多くの質問に答え続けている高橋先生の、科学的にわかりやすく伝えるコツも満載です。

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