検査をすると腰痛が消えるのはなぜか
●病院で調べることも大切な治療法
みなさんは腰痛の症状が出た際、真っ先に病院へ向かいますか?さまざまな情報を簡単に得られる昨今、まずはインターネットなどで「腰 左側 痛み」などと検索をして自己判断をする方も多いのではないでしょうか。病院へ行かなくてもすぐに得られる情報がたくさんある反面、これらの情報が自分の症状と一致しているかを正確に診断することはできないため、あまり意味のない行為でもあります。
今すぐに治療をしなければ手遅れになってしまう病気を見逃してしまったり、反対に、筋肉のこりによる腰痛を「、ガン」や「すい炎」かもしれない!と思い込んでしまい、精神的にもストレスを抱え込んでしまう場合もあります。病院は病気を発見、治療する所ですが、病気ではない! と診断してもらう所でもあります。自分は重い病気なのかもしれないという可能性を疑って心にストレスを抱え続けることは自律神経の乱れによる別の症状を生み、頭痛や下痢などの悪影響が出ることもあります。しっかり検査を行って、不安の種を取り除くだけで、心が一気に軽くなります。その安心を得ることにより、腰の緊張状態が緩和され、痛みからも解放されます。100%ガンにかかっていないと断言できないのであれば、まずは病院で検査をして安心感という特効薬を得ることを推奨します。
検査前と検査後で自律神経が変化するわけ
病気かもしれないドキドキ感はいつの時代もなくなりません。でも、過剰なほど心配してストレスを溜めてしまうのは問題です。心配事があるのであれば、仕事を休んででも病院で検査してもらいましょう!
早めの検査と定期検診が生存率を高める
寿命が延びることにより、ガンの発生率は増加しました。そのため、健康的な生活を送っている自信があったとしても、定期的なガン検診は重要です。自分は大丈夫、家族でガンになった人はいないなどのバイアスに左右されずに、心配なときは早めの検査をしましょう。
【出典】『原因不明の腰痛は自律神経が9割』
著:小林弘幸/順天堂大学医学部教授 日本文芸社刊
執筆者プロフィール
順天堂大学医学部教授。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。スポーツ庁参与。順天堂大学医学部卒業、同大学院医学研究科を修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、現職。自律神経研究の第一人者として、トップアスリートや文化人のコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム)、『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』(幻冬舎)など、著書も多数。
病院で検査してもわからない……。原因不明の腰痛を“自律神経”から改善する一冊。国内でおよそ3000万人が悩んでいるとも言われている『腰痛』。
腰痛の原因はぎっくり腰やヘルニアなど様々ですが、実はその80%以上が原因不明と言われています。コロナ禍でカラダを動かすことが少なくなったため、「座りっぱなしだったから」「運動不足だから」と腰痛の原因を運動不足や筋肉疲労によるものだと思い込み、原因を突き止めようと病院を受診しても、結果は『異常なし』。よくわからないまま筋弛緩剤や炎症を抑える薬だけ飲むも、なかなかよくならない、という人が多くいます。また、腰痛は気になるがゆえにインターネットで検索すると、ガンや膵炎などの症状と一致することもあり、長く続くと不安に煽られて毎日楽しく生活することができなくなってしまうことも。そんな長引く謎の腰痛ですが、それはストレスと自律神経の乱れから来る現代病『心因性腰痛』かもしれません。本書では、そんな原因不明の腰痛を持つ人に向けて、自律神経の名医が腰痛の原因になっている自律神経を整えて痛みを取る『心因性腰痛』の改善法を紹介します。リラックスするための入浴法から腸がよみがえる食事法、心を軽くするために必要な考え方、生活習慣など、誰でもすぐに実践できる心因性腰痛の改善法を掲載します。しつこい痛みで、マッサージ・整体・針など、どんなに骨や筋肉への治療を試しても良くならない腰痛をお持ちの方にはぜひ読んで頂きたい一冊です。
公開日:2022.03.24