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【中日今季の課題】大島洋平とビシエドだけの打線から脱却を!石川昂弥&根尾昂を立浪監督がブレイクさせられるか

12球団完全データファイル2021

両リーグ、前年最下位チームが優勝を果たしという前代未聞のシーズンとなった2021年。12球団の詳細なデータをもとに、今季の戦いぶり&来季に向けた課題、期待値を完全掲載!

【今季の課題】もうこの打線では無理です…立浪監督のリアリズムに期待

与田政権では積極的な野手補強はなかったが、なぜこの戦力で勝てると思ったのかは疑問だ。結局、計算できるのは大島洋平とビシエドだけで、平田良介、福田永将、阿部寿樹はとっくに30代。立浪新監督の現実的な取捨選択に期待したい。新外国人にホームランバッターを熱望しているのは、監督もファンも同じ。

スラッガー候補としては、今年は左尺骨骨折に泣いた石川昂弥に注目したい。ちなみに根尾昂は2軍で34試合、打率.157と大スランプ。若手野手をしっかり育て上げる環境作りも必要だ。


10年間の栗山政権で2度の優勝。当初は日本的な側面もあったが、オープナーの導入などどんどん実験的になり、革新球団に変貌を遂げた。新庄ビッグボスのもとで3年連続Bクラスから脱却なるか…?

【チームMVP/柳裕也】凄みを増してエースに!冴え渡る変化球王!

最後のリーグ優勝は落合監督時代の2011年。投手陣は2000年代の黄金期の水準に戻ってきている。思い返せば、強い中日にはウッズやブランコといった長距離砲がいた。

大学時代には最速150キロを記録するなど、球速にもこだわりがあったが、昨季はストレートの平均は142キロ。技巧派として生きる道を見出し、好成績を残した。

陰のMVPは大野雄大。7勝11敗と負け越したが、 1イニングあたりの平均許走者数を示すWHIPは柳の1.01に次ぐ、1.03でリーグ2位。防御率もリーグ3位の2.95で安定感抜群だった。

【チーム逆MVP/高橋周平】気が付けばもう27歳…もっと長打を見たい!

2019年は打率.293、2020年には打率.305で自身初の打率3割達成し、上り調子だった高橋周平だが、昨季は137試合で打率.259、5本塁打、39打点、出塁率.315の寂しい成績に逆戻り。

ホームランバッターでもないのにリーグワーストの21併殺打、得点圏打率.190と打線のストッパーになってしまった。3球団競合のドラ1がどうしてこうなってしまったのか。中日の低迷とつながる闇でもある。

立浪新監督は高橋周平に「3割・20本」と期待を寄せている。来季でもう11年目。そろそろ巧打と長打を両立した3番打者になってほしい。最後の期待を込めて逆MVPに指名したい。

【セリーグ5位】中日ドラゴンズ

【2021シーズン成績】
55勝71敗17分
勝率 .437
得 点 405 ⑥
失 点 478 ①
本塁打 69 ⑥
盗 塁 60 ⑤
打 率 .237 ⑥
防御率 3.22 ①


柳裕也は防御率と最多奪三振のタイトルを獲得。盗塁数は大島洋平の16が最多で次点が髙松渡の15だが、ともに失敗も多く、飛び抜けた走り屋が不在だった。8盗塁1盗塁死の加藤翔平あたりがスタメンに完全定着し、守りと機動力の野球を展開したい。


出典:『がっつり! プロ野球(30)』

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