知っておきたい!ちょっとオイシイ使い方
iDeCoとつみたてNISA、いろいろな使い方があり、損得もあります。ここでは、その判断のヒントをみておきましょう。
●夫婦で口座を分担する方法もアリ
iDeCoの手数料は掛金の額にかかわらず固定でかかるので、あまり少ない掛金で始めると、手数料のインパクトが大きくなりすぎてしまいます。特に制度上、掛けられる上限額の少ない人(会社員や公務員、専業主婦〈夫〉)は、なるべく上限まで掛けられるよう工夫しましょう。夫婦であれば、二人で口座を分ける方法もあります。
たとえば、企業年金のない会社に勤める夫が2万円、妻が5000円を積み立てられる場合、それぞれがiDeCo口座を開設するのはコスト面で損です。この場合、夫のiDeCoに2万3000円の上限まで掛けて、あなたはつみたてNISAで2000円を積み立てるほうがiDeCoの手数料は節約できます。積み立てられる額が少額のうちは分けてしまったほうがシンプルです。家計に余裕が出てきたら、あなたの積み立て額を増やし、5000円以上安定して積み立てられるようになったら、あなたもiDeCo口座を開設しましょう。
iDeCoの掛金を変更するのは少し面倒で、年1回に限られますが、つみたてNISAはネットで簡単に変更できます。iDeCoで安定した積み立てができるようになるまでは、つみたてNISAで調節していくと便利です。ちなみにiDeCoでは、収入が多いほうが所得控除の効果が大きくなります。そこで、掛金上限が同じであれば、夫婦のうち収入が多いほうを優先してiDeCoを始めるとトクです。
【出典】『ほったらかしで3000万円貯める! お金と投資の超入門』
監修:坂本綾子/ファイナンシャルプランナー(日本FP 協会認定CFP Ⓡ) 日本文芸社刊
監修者プロフィール
明治大学在学中より、雑誌の編集に携わり、卒業後にフリーランスの雑誌記者として独立。1988 年より女性誌、マネー誌にて、お金の記事を執筆。1999年にファイナンシャルプランナー資格取得。2010年にファイナンシャルプランナー坂本綾子事務所を設立し、執筆に加えて、家計相談やセミナー講師も行なう。2012 年よりフォスター・フォーラム(良質な金融商品を育てる会)の活動に参加、消費者教育を担当。近著に『年収200 万円の私でも心おだやかに毎日暮らせるお金の貯め方を教えてください!』(SB クリエイティブ)、『まだ間に合う! 50 歳からのお金の基本』(エムディエヌコーポレーション)、『節約・貯蓄・投資の前に 今さら聞けないお金の超基本』(朝日新聞出版)などがある。
書籍情報:『ほったらかしで3000万円貯める!お金と投資の超入門』
監修:坂本綾子/ファイナンシャルプランナー(日本FP 協会認定CFP Ⓡ)
もうお金で困らない、お金の不安を一掃! 知識ゼロ、貯金ゼロでもOK! ムリなく確実に、ほったらかしでドンドン貯まる「iDeCo(イデコ)」と「つみたてNISA(ニーサ)」のしくみと始め方をトコトンやさしく解説しました。いま、話題の「iDeCo」「つみたてNISA」は積み立て投資の最強ツールです。月3万円の積み立てでも、35年後には2700万円に!(年利4%で運用)。ほったらかしで3000万円を貯めるノウハウを存分に教えます。さまざまなシミュレーションのほか、成功例や失敗例、うまくいく「iDeCo」と「つみたてNISA」の始め方、失敗しない商品の選び方、選ぶべき厳選10本など、成功するために知っておきたい知識とテクニックが満載です。キーワードは、長期、分散、積み立て投資。投資に手間や時間をかけない、あてにいかない、予想をしない、なるべく早く初めて、長く続けること。ズバリわかる! ラクして大きく増やす、ズボラさん向けの投資術です。これからお金を増やしたい人、貯めたい人、必読です。
公開日:2022.05.30