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通算1100勝超の「穴」ジョッキー田辺裕信騎手が家族と共にトークショー登場! 津村明秀騎手、五十嵐雄祐騎手も飛び入り参戦で会場は熱気の渦!【「ラブすぽ」トークショーレポート】

田辺裕信騎手のトークショーに津村明秀騎手、五十嵐雄祐騎手も飛び入り参戦!

田辺裕信

人気の薄い馬でも重賞を勝ち切る田辺裕信騎手!

まだ残暑があるとはいえ夏も終わりを迎え、これから秋の重賞が本格化する9/30開催の「ラブすぽ」トークショーに田辺裕信騎手が来てくださいました。騎手の方のトークショーは2019年に開催した池添謙一騎手以来。MCを務めていただくのは競馬専門グリーンチャンネルの元キャスターで、競馬好きのフリーディスクジョッキー長谷川雄啓さん。いつものとは違う雰囲気の中、19:00にトークショー開始のファンファーレです。

田辺裕信騎手といえば、CⅠ勝利10勝、通算1130勝を超えるベテランジョッキーで、人気薄の馬でも勝ち切ることから穴(アナ)ジョッキーの異名があります。特に田辺裕信騎手がGⅠ初勝利を挙げた2014年のフェデラリーステークスでは、16頭立ての16番人気コパノリッキーに騎乗し、見事勝利! 単勝2万7千円を超える配当がつきました。

会場は、GⅠレースのゴール前を彷彿とさせる熱気の中、田辺裕信騎手が登場すると会場は盛大な拍手に包まれます。MC長谷川雄啓さんの落ち着いた活舌の良い声で、田辺裕信騎手のプロフィールや戦績が紹介される度、会場から「ほぉー」といった溜息のような反響が起こります。会場には小学生から年配の方まで、男性も女性も満遍なくお越しいただき、実にバラエティに富んでいる印象です。

田辺裕信

馬が好きじゃなかった少年時代

子どもの頃からスポーツが好きで、サッカーやテニスに夢中だったとのこと。しかし同年代の友達に比べると背も低く、どうしても体格的に負けてしまっていたそうです。競馬好きのお父さんに、地元の福島競馬場によく連れられて行っていたそうで、中学卒業を控えた頃、競馬学校を受けてみたらどうだ? とお父さんのススメで騎手の道を歩み始めたとのこと。それまではこの世界で生きていくことなんか、まったく考えてなかったそうです。

そもそも勉強嫌いで、生き物もあまり好きじゃなかったという少年時代。はじめて馬に乗ったのは競馬学校の二次試験の時で、「股の下があったかくて気持ち悪い」と思ったそう。三半規管が敏感で、すぐ車に酔う体質だったので、揺れる鞍上はあまり好きではなったというレアケースな、騎手生活の始まりだったようです。

そんな状態だったから「馬って何を考えているかわからない」という思いがずっとあるとのこと。騎手って馬好きで「馬と気持ちが通じ合う」みたいな人が多いのでは、と勝手に妄想していたので、かなり意外でした。

馬の気持ちはわからない。だから考える!

でもだからこそ、「馬だって人間が何を考えているかわからないよな」と馬の気持ちを考えるようになったとのこと。ゲートで暴れている馬を見たら「走りたくないんだろうな」と思ったり、ブリンカーを着けている馬を見たら「怖いんだろうな」と感じるようになったそうです。そして「そもそも馬はどこがゴールかわからないよな。だとしたらペース配分なんかできないんだから、脚を余らせてあげるくらいがいいよな」となどと考え、レース運びをするようになったという話は、田辺裕信騎手の強さの理由が感じられました。

ここでトークはプライベートな話に。日曜のレースが終わるとようやく一週間が終わったと感じ、急いで帰宅するという田辺裕信騎手。家族と過ごすのが本当に好きとのことで、なんと本日のトークショー会場に、奥さんとお子さんも駆けつけておりました。ここで会場の皆さんにサプライズだったのが、ご家族のとなりには仲の良い津村明秀騎手、五十嵐雄祐騎手の姿が! お二人も奥さんとお子さんを伴って来場されており、いつもこの3家族で遊びに行くことが多いとのことです。GⅠジョッキー3人が揃っている事実に、興奮した会場からは歓声があがります。

田辺裕信

ゴーグルや鞭が当たる! 大盛り上がりのビンゴ大会

田辺裕信

そして興奮冷めやらぬ中、「ラブすぽ」トークショーでは実施されたことがないビンゴ大会がスタート! 今回2ショット写真撮影がない代わりに、田辺裕信騎手が私物をたくさん持ってきてくださり、来場者に大盤振る舞いとなりました。ビンゴの進行を田辺裕信騎手が手伝ってくださり、津村明秀騎手と五十嵐雄祐騎手もアシスタント。

田辺裕信

ビンゴの人が現れたら、その場でくじを引いてもらい景品が当たります。何が当たるかはビンゴの時点ではわからないという仕組み。Tシャツや手袋、ゴーグル、サイン色紙などが当たっていく中、先週のレースで使ったばかりの鞭や、馬に鞍を固定する腹帯などが当たるとひと際大きな歓声が! 当選者には「田辺裕信騎手のどこが好きですか?」とひとりひとり長谷川雄啓さんが聞いていきます。「お茶目なところ」「馬にやさしいところ」などは、ほのぼのとした答えでしたが、中には「儲からせてくれるところ」や「毎週買ってます!」などと言い出す猛者も(笑)田辺裕信騎手は全ての賞品にその場でサインしてくださいました!

田辺裕信

そんな時、3騎手のどなたかの奥さんがビンゴ! 壇上に上がった女性が「私は誰の奥さんでしょうか?」と即席のクイズ大会も始まりました。その方は五十嵐雄祐騎手の奥さんだったわけですが、騎手の奥さんって皆さん美人ですね! なるべく多くのファンの方に、ということで、五十嵐夫人は賞品を辞退しておりました。

最後は「ラブすぽ」トークショー恒例の質問タイム。「〇〇レースで乗る馬の手応え」や「注目している若手ジョッキーは?」といった質問に丁寧に答えていく田辺裕信騎手。そんな中、「いいジョッキーとは?」という話が出た時は少々真剣な様子で「すごく考えて乗ってるけど結果が出ない時もあれば、あまり考えずに乗って勝てている人もいる。大切なのは結果だけを追うのではなく、馬のことを考え、馬の良さを引き出せているか」と答えてくれました。

田辺裕信騎手への関心から質問されるお客さんも数多くいる中、「逃げ馬と先行馬はどちらが勝ちやすいか」とか「1日に何レースも騎乗していると後半のレースで集中力が持つのか?」といった馬券の参考のために質問される方も(笑)
純粋にレースの思い出を大切にされてる一方で、勝った負けたの記憶がちらつくのも、競馬が他のスポーツと違っている点かもしれませんね。

そして午後9時、田辺裕信騎手は「すべての騎手は勝とうと思って乗っていますが、期待に応えられないことも多い。ですが馬が悪口を言われることはなく、批判は騎手が受けるものですので、これからもがんばっていきます」と挨拶されてトークショーは閉会となりました。

田辺裕信

「ラブすぽトークショー」今後の開催ですが
10月7日 工藤公康さん(元ソフトバンク監督)
10月25日 銀次元選手
11月5日 中畑清さん(元横浜DeNA監督)
が決定しています。ぜひ皆さんのご参加をお待ちしています。

写真・天野憲仁
文・岩田裕介(ラブすぽ編集部)

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