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悩んでいる相手から本心を引き出す魔法【白魔法の心理学】

Text:渋谷 昌三

悩んでいる相手から本心を引き出す魔法

自分の失敗談や弱点をさらけ出すと相手もつられて話しはじめるもの

最近、どこか悩みを抱えているようで元気がない友人や後輩がいるとしましょう。理由を聞いても口を閉ざしたまま。どうにかしてあなたが役に立ちたいと思うのは当然です。

心を開いてくれない人から話を引き出すには、自分の弱みや失敗談を話すという手法があります。

人は自分の個人的な情報などを話してくれた相手に対しては、自分も同じような話を返さなければという心理が働くのです。これは自己開示の返報性といいます。初対面の相手と手っ取り早く仲よくなりたいときにも有効です。

たとえば、「実はこの前、カフェでコーヒーをお義母さんにこぼしてしまって。あのときはあせった…」などと自分の失敗談を話します。誰にでもありそうな経験だけに相手も共感を覚え、距離を縮めることができるのです。何か失敗して落ち込んでいる相手であれば、悩みを打ち明けてくれるかもしれません。

また「運動神経が悪くて、運動会とかメッチャ嫌いだったんだ」と自分の弱点をさらけ出すのも有効です。「わざわざ自分の弱い部分を見せてくれたのだな」と受け取ってもらえ、それほど信頼してくれるのは自分が特別な存在だからと相手のプライドを満足させる効果があるのです。すると好意の返報性が働き、あなたを信頼して落ち込んでいる理由を話しはじめることでしょう。

弱点をさらけ出して相手の話を引き出そう

「ずっと元気がないようで心配しているんだけど何かあったの? もしよければ話を聞くよ?」
「うーん…ちょっと恥ずかしくてあんまり言いたくないな…」

ストレートに聞くと相手は身構えてしまうかも…。

この前シャツを後ろ前に着てるのを気づかず1日中過ごしてさ。そのまま買い物にも行っちゃったんだよね
「そうなんだ! ところでこの前こんな失敗をしちゃって…聞いてくれるかな」

運動神経はいいほうだと思うんだけど、なぜか水泳だけは苦手なんだよね
「みんなはこの人をスポーツ万能だと思っているのに! わたしに話してくれるなんて…あのこと相談してみようかな」

自分の失敗談や弱点を話して相手の告白のハードルを低くしよう!

【出典】『白魔法の心理学』監修:渋谷 昌三

【書誌情報】
『白魔法の心理学』
著:渋谷 昌三


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