リキュウ、ホクサイ…水星には日本人の名前がある【眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話】

芸術家がクレーターの地名の由来

惑星や月の場合、その一部に地名がつけられていることがあります。たとえば、月のクレーターにはアポロやコペルニクスといった名前がつけられています。

地名は人名にちなむことが多いのですが、水星には芸術家の名前にちなんだ名前がつけられたクレーターが存在しています。水星の英語名はマーキュリーで、ローマ神話の芸術の神の名前に由来しています。そのため、クレーターには芸術家の名前がつけられるのです。

水星にはたくさんのクレーターがありますが、そのなかで名前をつけられているものは429個。そのうち、31個は日本人由来の名前がついています

日本人の名前がもとになっている主なものは、以下の通りです。「アクタガワ(作家の芥川龍之介)」、「バショウ(俳人の松尾芭蕉)」、「ホクサイ(浮世絵師の葛飾北斎)」、「ムラサキ(作家の紫式部)」、「リキュウ(茶人の千利休)」、「ソウセキ(作家の夏目漱石)」。

日本人以外ですと、「ディズニー(映画製作者のウォルト・ディズニー)」、「バッハ(作曲家のヨハン・ゼバスティアン・バッハ)」、「ドストエフスキー(作家のフョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー)」などといった名前がつけられています。

水星には日本人がたくさん!?

水星のクレーターの名前は、世界各国の芸術家の人名がもとになっている。紫式部や葛飾北斎、夏目漱石など、日本人の名前も多い。

水星がクレーターだらけなのはなぜ?

水星のクレーターは無数の天体が衝突してできたものだが、水星は大気が薄いので大気による風化の作用がほとんど働かず、多くのクレーターが消えずに残っている。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話』監修:渡部 潤一

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 天文学の話』
監修:渡部 潤一


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