カラスはペットにできる? そもそも飼育に向かないカラスの“ヤンチャさ”とは!?【眠れなくなるほど面白い 図解 カラスの話】

残念ながらご家庭飼いには向きません

カラスを飼いたい!という人も、なかにはいるかもしれません。ですが、ちょっとオススメできない鳥です。

まず、基本的に日本の野鳥を飼うことは禁止されています。飼育を認めてしまうと、そのための捕獲が必要になり、乱獲や密猟につながるからです。ペットショップで売られている鳥は飼育のために繁殖させたもので、野鳥ではありません。

交通事故など、人間のせいで怪我をした鳥を救護し、許可を取って飼育するという場合はあります。回復したら野外に放しますが、翼を切断したなど、もう野生に返せない場合は、最後まで飼うということもあります。ですが、こういった例は少数です。

それ以外に飼っている場合は、巣立ちヒナが死にそうになっていたので見るに見かねて、といった例で、厳密には違法です。気持ちはわかるのですが…。

法的な問題以外に、カラスは大きくて力が強く、しかもイタズラ好きな鳥です。ケージに入れておいても留め金くらいすぐ外して出てきますし、部屋に野放しになったが最後、気になったものはすべてつつきまわして破壊します。飼っていた人の話を聞いていると、とにかく大変です。

日本の場合、外に出ればどこにでもカラスはいるので、野生のカラスを観察しているほうが無難でしょうね。

カラスを家で飼いづらい理由

体が大きい
 全長50cm、翼を広げたら1mに。一般的な鳥かごではなく、大型犬用のケージが必要。
声が大きい
 1km先まで聞こえる声量はご近所迷惑に。
エサがたくさん必要
 エサの量は1日100gを超えるかも。タンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富にいります。
糞が多い
 食べたら出します(笑)。体が大きいので、糞も多くなります。小鳥の比ではありません。
イタズラをする
 気になるものは全部バラバラにします。ケージに入れても自分で開けるので注意。
紫外線が足りないと病気になる
 野生の鳥なら外にいるので問題ありませんが、室内だとビタミンD不足による病気も。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 カラスの話』著:松原 始

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 カラスの話』
著:松原 始


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