羽の色は地域によって変わる? 黒くないクロサギがいるワケ【眠れなくなるほど面白い 図解 鳥の話】

真っ白なクロサギもいる

3つの姿を持つクロサギ

クロサギという名前を聞くと、黒い体のサギを思い浮かべる人が多いでしょう。海岸の岩場や磯に立つ真っ黒な姿が印象的な鳥ですが、実はまったく反対の色をした「白いクロサギ」も存在します

クロサギには「黒色型」と「白色型」の2つのタイプがいるのです。見た目はまったく異なりますが同じ種類の鳥で、さらには、のどの羽が白く、どちらの色も持つ「中間色型」も存在します。

色が違う個体が同じ種類として存在する理由について、明確な理由はわかっていませんが、黒色型は九州より北に多く、白色型は南のほうに生息することから、すんでいる地域の岩場や白砂の風景になじんで保護色になるように色の違いがあるのではないかといわれています。

真っ白なクロサギは、ツルやトキと間違いやすい場合がありますが、サギ類は飛ぶときに首を「Z」の形に折り曲げる特徴があるため、見分けるときの参考にしてみましょう。

アフリカにいる「クロコサギ」は特殊な狩りをします。魚を捕まえるときには、傘のように翼を広げて獲物を捕らえる様子が見られます。これは、水面に影をつくることによって、水中にいる魚を見やすくするためだと考えられています。

波打ち際を歩きながら、魚やカニなどをエサにしています。

クロサギの3つの羽色

クロコサギの特殊な狩り

傘のように翼を広げて獲物を捕らえるクロコサギ。影をつくって水中の魚を見やすくするためだと考えられています。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 鳥の話』監修:小宮輝之

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 鳥の話』
監修:小宮輝之


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飼うこと、食べること、動物園・水族館・花鳥園などでの鑑賞、身近にいる野鳥など、寿命が長い上、インコやオウムなどは話したり、歌ったりとコミュニケーションもとれることから、日本には愛鳥家も多く鳥関連のイベントも定期的に開催されており、動物類のなかでもコアファンが多い生き物です。

鳥類は恐竜時代から大量絶滅を唯一生き延びた動物のため、歴史も古く、進化の過程で飛ぶ・飛ばないをはじめ、大きさや形、色、生息地域も異なり、外見も内面も個性豊か。
社交性も高い上、カラスやオウムなどは知能も高く、行動学の観点でも面白い特徴が多く見られます。

「約1万種類いる鳥類の半分はスズメの仲間」
「鳥の祖先は、結局恐竜なの?」
「鳥に歯はない。くちばしは骨?角質?」
「カラスは家族のためなら、友情は簡単に裏切る」
「スグロミツドリは“右半身がオスで左半身がメス”」
「カメは万年、ツルは千年 ツルの本当の寿命は30年」
「おしどり夫婦の由来であるオシドリは普通に浮気する」
「ダチョウは家族が入れ替わっても気付かない」
「ハゲワシがハゲているのは、ちゃんとした理由がある」などなど
そんな鳥たちの意外な生態や知られざる雑学が詰まった子どもから大人まで幅広く楽しめる一冊です。

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