船の形は「仕事」で決まる!船にはどんな種類がある?【眠れなくなるほど面白い 図解 船の話】

船にはどんな種類がある? 役割によって姿は大きく異なる

用途ごとに船は進化してきた

 ひと口に船といっても、その姿や役割は実にさまざまです。人やものを運ぶ客船や貨物船、魚を追って海に出る漁船、港で大型船の出入りを助けるタグボート。さらに、港湾火災に備える消防艇や、海の環境や地形を調べる海洋観測船など、船は異なる用途に応じてつくられています。私たちの目に触れにくい場所でも、多くの船が働いているのです。

 たとえば、貨物船は安定して大量輸送できるよう船体が大きく、効率を重視した形状をしています。一方、漁船は素早い動きや作業のしやすさが重要で、喫水(水に沈む深さ)は比較的浅めです。タグボートは強い推進力を生かし、巨大な船を押し引きするため、小回りが利くように小さめのつくりになっています。

 消防艇や海洋観測船は、特殊な装備を備えている点が特徴です。放水装置や観測機器など、目的に応じた機能が搭載されています。役割が違えば必要な性能も異なり、その結果、船の形や装備は大きく変わっていきます。船の種類的分け、海で行われている仕事は細分化されており、非常に多様なのです。

海上を走るいろいろな船の姿

フェリー

海上を行き来して、人や車両を定期的に輸送する

消防艇

海上や湾岸部での火災に際し、消火や救援活動を行う

清掃船

海や川に浮かぶゴミ、油などを回収し、水域環境を保全する

LNG船

冷やして液化させた天然ガスを低温のまま大量輸送する専用タンカー

海洋観測船

観測機器を搭載し、海の水質・地形・生物・資源などを調べる

船は役割に応じて姿形が異なっています。それぞれの仕事を遂行しやすいように、設計されているのです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 船の話』監修:池田良穂

【監修者情報】
池田良穂(いけだ・よしほ)
1950年北海道生まれ。大阪府立大学大学院工学研究科博士後期課程船舶工学専攻修了。同大学工学部船舶工学
科助手、助教授を経て、同大学大学院海洋システム工学分野教授に就任。退職後、現在は大阪府立大学名誉教授、大阪公立大学客員教授。
船舶工学研究活動に従事し、著作活動では船舶工学・海洋工学等に関するテーマで70冊あまり執筆。主な著書に『図解 船の科学』(講談社)、『基礎から学ぶ海運と港湾』(海文堂出版)、『船の最新知識』(SBクリエイティブ)、『船舶算法と復原性』(共著、成山堂書店)、『船のしくみ パーフェクト事典』(ナツメ社)などがある。2023年日本船舶海洋工学会「船舶海洋技術賞」受賞。雑誌、新聞等への寄稿も多く、日本における船舶の理解と認知度の向上に貢献したとして、2025年に国土交通大臣から「交通文化賞」を受賞。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 船の話』
監修:池田良穂


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さらに、豪華客船の舞台裏、海運の知られざる技術、戦艦や貨物船がどのように進化してきたかといった船の歴史ドラマも解説。

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