世の中白黒つくことだけじゃない!易経で物事を捉える「陰と陽」の考え方【眠れなくなるほど面白い 図解 易経】

易経は「陰」と「陽」という2つの働きで物事を捉える

対立ではなく、傾きを見るための物差し

 私たちは物事を判断するとき、つい「正しいか間違いか」「成功か失敗か」といった、はっきりした二択で考えがちです。しかし易経において、世界はそのような白黒で割りきれるものだとは考えられていませんでした。

 易経では、世界の変化を「陰」と「陽」という2つの働きで捉えます。これは善と悪、勝ちと負けといった明確な対立を示すものではなく、現在の状況がどちらの性質に傾いているのかを見るためのものです。たとえば、物事が落ち着き、内へと力を蓄えられていく受動的な状態は陰として捉えられます。一方、動きが活発になり、外へ広がろうとする能動的な状態は陽と見なされました。

 ここで重要なのは、陰と陽がきっぱり分かれているわけではないという点です。陰のなかにも陽の要素が含まれ、陽が強まっているように見える状況のなかにも、すでに陰へと転じる兆しが潜んでいます。状況は常に揺れ動き、少しずつ姿を変えていくものなのです。

 易経は陰と陽を用いて変化を読み取り、物事を固定せず、移り変わる途中の状態として捉える手がかりとなりました。その視点によって、人は極端な判断に陥らず、次に起こりうる変化を見据えながら行動を考えることができるようになります。

易経における陰と陽という概念

易経では、世界を陰と陽の2つの働きで捉えます。大まかには、陰は落ち着いたマイナスの状態、陽は活発なプラスの状態を指しています。

陰陽どちらに傾いているかがポイント

物事は、陰と陽にはっきりと分かれることはなく、どちらの性質も併せ持っているのが基本です。状況が揺れ動くなかで、現在どちらに傾いているかという見方をします。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 易経』監修:湯浅邦弘

【監修者情報】
湯浅 邦弘(ゆあさ・くにひろ)
1957年、島根県生まれ。中国哲学・思想史研究者。大阪大学名誉教授、立命館大学 白川静記念東洋文字文化研究所教授。専門は中国古代思想史。先秦から漢代にかけての思想を、文献資料や新出土史料をもとに読み解く研究で知られる。著書に『中国思想の基礎知識』(青弓社)、『諸子百家 儒家・墨家・道家・法家・兵家』(中公新書)、『中国古典の生かし方――仕事と人生の質を高める60の名言』(NHK出版新書)などがある。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 易経』
監修:湯浅邦弘


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「『陰』と『陽』は固定化された対立関係ではなく、行き来しながら移り変わるもの」
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「立ち止まることもまた判断のひとつ」
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