クイーンS(日曜・函館)芝1800m
牝馬限定の芝1800m戦。例年は札幌で行われる重賞ですが、13年に続き、今年は函館での施行。
データは、札幌、函館の、過去10年で見ていきたいと思います。
1番人気は〔522〕、2番人気は〔201〕、3番人気は〔002〕。
6番人気以下〔353〕、2ケタ人気馬〔121〕。
馬連3ケタはなく、万馬券1本。
19年までは9年連続で1または2番人気が連対を果たし、20年は1番人気が3着と馬券圏内を確保。
その一方で、6番人気以下の連絡みが8回、それも含め、馬券圏内は9回。
「人気馬と伏兵で組み合わせよ」と、データは語ります。
ステップレースを見ていきましょう。
ヴィクトリアマイルから〔344〕。人気、着順は不問です。
オークスから〔101〕。4着と1番人気13着の馬。
NHKマイルCから〔100〕。勝ち馬。
海外GⅠのドバイターフから〔100〕。3着馬。
マーメイドSから〔222〕。人気、着順は不問です。
福島牝馬Sから〔100〕。勝ち馬。
中山牝馬Sから〔010〕。2着馬。
七夕賞から〔001〕。3着馬。
OPの巴賞から〔010〕。勝ち馬。
安土城Sから〔001〕。2着馬。
芝の3勝クラスから〔111〕。連対2頭に、2番人気8着馬。
ダートの3勝クラスから〔010〕。13着馬。
馬券圏内30頭で見ると、前走が芝のレースなら、ヴィクトリアマイルとマーメイドS以外は、4着以内または1、2番人気に推されていた馬。
その4着の1頭もオークスですから、先の2つの牝馬限定重賞以外でGⅡ以下なら、3着以内または1、2番人気必須ということです。
連対20頭中、18頭に芝1800~2000mでの勝ちまたは重賞2着がありました。例外の2頭は3歳馬です。
また、連対20頭中、19頭に重賞連対またはOPクラス勝ちがありました。
馬券圏内には、前走GⅠ出走馬が15頭いて、毎年連に絡んでいます。ただし、前走GⅠ組同士のワンツーはありません。
この15頭のレース当日の人気を見ると、1、2番人気が11頭、3番人気1頭、4番人気2頭に、10番人気が1頭。
つまり、前走GⅠ出走馬で、当日人気を集める馬は、信頼たり得るということです。
相手となる伏兵はGⅠ以外の別路線組から探す。
これがクイーンSのデータ上の攻略法です。
最後に年齢別で見ておくと、3歳〔301〕、4歳〔453〕、5歳〔156〕、6歳〔200〕。
まんべんなくのイメージです。
※〔 〕の中は、1着、2着、3着の回数です。
【初出】
長谷川雄啓ブログ『馬とおしゃべりと音楽と映画』
【書誌情報】 重版出来!
『自分で“勝ち馬”を探せるようになる《究極の競馬ガイドブック》』
著者:長谷川雄啓 JRAビギナーズセミナー講師
競馬場などで行われている競馬初心者施策でビギナーセミナーの講師を務めている長谷川雄啓氏。
そこで競馬初心者の人々と触れ合うことで「初心者の人が馬券を買うまでに知りたいポイント」を体得してきました。
これまでの教本だと、まるで家電の説明書のように、“抜け”があったらマズいと、それはそれは細かく、ビギナーには不要な細かい情報まで書いていました。この本では、そういった内容を極力省きます。
ポイントを押さえれば、細かいことは自然と覚えていくもの。まずは開いた“競馬の扉”を閉じさせないよう、自力で予想を楽しめるよう導くことを目的とした本です。
公開日:2021.07.29