東京五輪 男子バレー4日目 堤敏樹コラム
ポーランド、イタリア、カナダ、ブラジルが新たに決勝T進出を決める
東京オリンピック男子インドアバレーボール競技は大会4日目を終え、ロシアに続いてポーランド、イタリア、カナダ、ブラジルの4カ国もそれぞれ決勝トーナメント進出を決めました。
大会4日目(7月30日)の試合結果
プールA
カナダ vs ベネズエラ 3 : 0
(25-13, 25-22, 25-12)
日本 vs ポーランド 0 : 3
(22-25, 21-25, 24-26)
イタリア vs イラン 3 : 1
(30-28, 25-21, 21-25, 25-21)
カナダがOHのホーグとマーを中心に得点を重ね、ベネズエラを危なげなくストレートで一蹴。これでまずベネズエラは最下位が確定します。続く日本対ポーランドは、OHレオンを中心に多彩な攻撃を見せたポーランドが3‐0で勝利。日本も堅い守りからの石川・西田を中心とした攻撃で応戦し、第3セットはデュースにまで持ち込みますがあと1歩及ばず、ポーランドが3勝目で予選通過を決めます。イタリア対イランは第1セットからお互いに一歩も譲らない激しい攻防に。先にイタリアが2セット連取しましたが、3セット目は途中出場の若手OPカゼミの活躍でイランが取り返します。イタリアは3セット目途中でザイツェフが指の痛みを訴えて交代しますが、代わって入ったベットーリとこの試合20得点のエースユアントレーナが要所で確実にスパイクを決めて3-1でイランを下し、イタリアの決勝トーナメント進出が確定。またこの結果を受けてカナダも勝ち点とセット率の関係で予選突破を決めます。プールAの決勝トーナメント進出の残り1枠は、8月1日の日本対イランの勝者になります。
プールB
ブラジル vs アメリカ 3 : 1
(30-32, 25-23, 25-21, 25-20)
アルゼンチン vs チュニジア 3 : 2
(23-25, 23-25, 25-19, 25-18, 15-13)
ロシア vs フランス 1 : 3 (21-25, 25-20, 17-25, 20-25)
勝った方が決勝トーナメント進出が決まるブラジル対アメリカの試合は3‐1で前回王者ブラジルに軍配があがりました。アメリカも第1セットこそ長いデュースを制して先取しましたが、ミスによる失点が1試合で31点もあり精彩を欠きました。続くアルゼンチン対チュニジアは予想外の展開。OPベンタラを中心に粘り強く得点を重ねたチュニジアが、いつも以上にミスの多かったアルゼンチンの隙を逃さず2セットを連取。3セット目以降は本来の調子を戻したアルゼンチンがOPリマを中心に得点して危なげなく残り3セット奪って逆転勝ちを決めましたが、予選突破に向けての大きな痛手となりました。この日最後の試合となったのは、既に決勝トーナメント進出を決めていたロシアと、まだ1勝しかできておらず崖っぷちのフランスの対戦。1セット目序盤からロシアが連続ブロックでリードしますが、その後フランスは守護神グレベンニコフを中心とする鉄壁のフロアディフェンスでボール落とさず、クレブノとOPパトリィを中心に攻めて試合の主導権を握り1セット目を先取します。2セット目こそロシアに取られますが、3セット目以降はブロックでもロシアにプレッシャーを与えて、ロシアのOHヴォルコフとクリウカをベンチに下げるさせたフランスがそのままゲーム主導権を握り続けて3‐1でロシアに勝利。これでフランスは1988年のソウル五輪以来33年ぶりの予選突破に大きく前進しました。
暫定順位
プールA
ポーランド 3勝1敗10ポイント ★
イタリア 3勝1敗8ポイント ★
カナダ 2勝2敗7ポイント ★
日本 2勝2敗6ポイント
ーーーーーーーーーー 予選突破ライン
イラン 2勝2敗5ポイント
ベネズエラ 4敗0ポイント
★は決勝トーナメント進出決定
ポーランド、イタリア、カナダが決勝トーナメント進出確定。1位通過するとプールB4位のチームとの準々決勝となるため、ポーランドとイタリアはそこに向けて予選最終戦を戦います。プールAの最後の1枠は、日本対イランの勝者となります。
プールB
ロシア 3勝1敗9ポイント ★
ブラジル 3勝1敗8ポイント ★
フランス 2勝2敗7ポイント
アメリカ 2勝2敗6ポイント
ーーーーーーーーーー 予選突破ライン
アルゼンチン 2勝2敗5ポイント
チュニジア 4敗1ポイント
プールBはロシアに加えてブラジルも予選突破を確定させました。残り2枠をフランス、アメリカ、アルゼンチンが争います。
フランスは最後のブラジル戦で2セット以上取れれば自力での予選突破。ブラジルに1セット以下しか取れなくても、続くアルゼンチン対アメリカがアルゼンチンの3-2での勝利にならなければ、勝ち点とセット率の関係で予選突破が決まります。アルゼンチンとアメリカは直接対決に勝利した方が自動的に決勝トーナメント進出です。アメリカはアルゼンチンに敗れてもそれがフルセットだった場合は、フランスがブラジル戦で勝ち点をあげていけなれば予選突破できます。
ブラジルは1位通過を目指したいでしょうが、そのためにはロシアがチュニジアに2セット以上取られる必要があります。正直それは現実的ではないので、もしかしたらレアルやルカレッリなどの主力を休ませるかもしれません。そうなるとフランスも自力での予選突破が楽になりますが果たしてどうなるでしょうか。
予選最終日(8月1日)予定
9:00 ポーランドvsカナダ
11:05 ブラジルvsフランス
14:20 ロシアvsチュニジア
16:25 イタリアvsベネズエラ
19:40 日本vsイラン
21:45 アメリカvsアルゼンチン
写真提供:FIVB
文責:堤敏樹 引用元(https://www.toshiki71.com/day4others/)
情報提供『バレーボールマガジン』
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公開日:2021.08.01