育成から千賀滉大や甲斐拓也/石川柊太などエース級を輩出するソフトバンクと巨人の違いとは!?

巨人軍は育成制度をうまく使いこなせているのか?
日本一から10年以上も遠ざかる“球界の盟主”巨人。若手育成を疎かにしてきたツケが低迷の要因と言われているが……実際のところはどうだろうか?
育成からエース級を輩出するソフトバンクと巨人の違い
原辰徳が3度目の監督に就任する前後から巨人の育成選手たちは息を吹き返した。投手ではメルセデスが今や左のエース格として台頭し、東京五輪ではドミニカ代表としても活躍。
かつてはとび職として働いていたという増田大輝は代走のスペシャリストとして一軍に定着。松原聖弥に至っては20年に86試合に出場すると昨季はレギュラーに定着して打率.274、本塁打は育成選手史上歴代最多となる12本を放つという大活躍を見せている。巨人が若手を育てないというのははるか昔の話で、育成制度を導入して以降は積極的に若手育成に努め、この制度をフル活用しているように思える。
しかし、それでも巨人の現状を見ると、若手選手の陣容がやや物足りないように映るのは否めない。松原が今季不調なのも少なからず影響しているが、やはりエースやレギュラークラスの選手が若手選手の中から現れるのが必要不可欠と言えそうだ。
そう考えると、新たな球界の盟主となりつつあるソフトバンクは若手育成の面でも他の追随を許さない。現在のソフトバンクの選手たちを見ると、エースの千賀滉大や正捕手を務める甲斐拓也を筆頭に石川柊太、大竹耕太郎、周東佑京、さらにモイネロなどチームの根幹をなす選手たちが育成出身。
ドラフト会議では毎年、育成選手を大量に指名し、入団後は三軍制を採用したチーム内で野球に打ち込める環境のもとで育成し、一軍で活躍できる選手に育て上げていく。やっていることは巨人と何ら変わらないように思えるが、選手のスケール感には大きな違いがある。
選手のスカウティングや育成のノウハウなど両チームにはそれぞれ違いがある。例えばソフトバンクは後に先発投手として台頭する千賀や石川にしても一軍では当初、中継ぎとして起用して多くの登板機会を与えたが、巨人の場合はいきなり先発を任せ、結果が出なかったら即二軍降格という具合にチャンスを与える回数が少ないように思える。常勝を宿命づけられているという大義名分があるとはいえ、選手を長い目で見られるかが今後の選手育成のキーポイントとなるだろう。
出典:『がっつり! プロ野球(32)』
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