鼻呼吸ができないとリスクが高まる「アデノイド顔貌」の特徴と影響とは?【歯並びをよくする離乳食・幼児食】


口呼吸になっていない? 大事な鼻呼吸
卵が先かニワトリが先か、の話ではないですが、ポカンロだと口呼吸になり、口呼吸だとポカンロになります。また、低位舌だと口呼吸になり、ロ呼吸だと低位舌にもなります。
本来、人間は鼻から吸って鼻から吐く「鼻呼吸」をする生き物です。鼻呼吸であれば鼻がエアフィルターとなり、空気を浄化、加湿温度調節をしたうえで体内に送り込んでくれます。
一方で、口呼吸の場合は空気が調整されず、空気中のほこりや雑菌もそのまま、体内の器官に取り込まれてしまいます。
それによって風邪なども引きやすくなるだけでなく、のどの奥にあるアデノイドという組織が炎症を起こしやすくなります。さらにアデノイドの炎症が繰り返されると、アデノイドの肥大が進み、見た目にもその特徴があらわれます(アデノイド顔貌)。その結果、さまざまな障害を引き起こす可能性が高まってしまいます。
いったん口呼吸のクセがつくと、なかなか鼻呼吸には戻せません。口呼吸が気になる場合はまず耳鼻科を受診し、鼻炎などの疾患やアデノイドの肥大がないかを確認してもらいましょう。
アデノイド顔貌は、遺伝的要因もあります。必要があればそれらの治療をし、しっかりした鼻呼吸と口を閉じてきちんと噛んで食べる習慣を身につけましょう。
【書誌情報】
『歯並びをよくする離乳食・幼児食』
著:杉原麻美/藤原朋未
お子さんの歯並び、お口の状態、気にしていますか?
昔に比べ、やわらかいものを食べるようになった昨今、お口まわりの筋肉や、飲み込む力が未発達なままとなり、「でこぼこ歯」「出っ歯」「ポカン口」「受け口」などの、お悩みを持つお子さんが増えています。
歯並びや、噛み合わせの悪さが与える影響は多々ありますが、大人になってからもデメリットとなり続けるものばかりです。
「でも、歯並びは遺伝の影響では…?」と思った方にこそ、
手に取っていただきたいのが本書です。
実は0歳児からのミルクの飲み方、哺乳瓶の選び方、
離乳食・幼児食のメニュー、食べ方といったことのすべてが、
お子さんの歯並びにつながっているのです。
お口を育てる視点から、「月齢を目安にするよりも、お口の状態に合わせて進める」「誤嚥を防ぐ細かい切り方ばかりだと歯を使わず、お口の発達が促されない!」といった、離乳食・幼児食の新常識を解説し、一生ものの「きれいな歯並び」をつくる、離乳食・幼児食のフリージング&作りおきレシピをご紹介します。