3000年使い続けられる驚異のシステム!? 古代中国から「易経」だけが残り続けた理由とは【眠れなくなるほど面白い 図解 易経】

多くの占いの書が消えるなかで易経だけが残り続けた理由

明確さと柔軟性が易経の特長

 古代中国には、易経以外にも多くの占いの書が存在しました。天候や吉凶、神の意志を読み取るための書など、その種類はさまざまで、占いは社会に広く用いられていました。しかし、そうした占いの書の多くは、時代が進むにつれて次第に使われなくなっていきます。

 そのなかで易経だけが長く読み継がれてきた理由のひとつは、占いの結果が目に見える形で示される点にありました。易経では、卦(か)という図で結果が表され、それが決まった構造と順序をもって整理されています。そのため、占いを行う人が代わっても、共通の枠組みのなかで判断することができました。

 そして、もうひとつの大きな理由として挙げられるのが、解釈の柔軟さです。卦の意味はひとつに固定されておらず、置かれた状況や場面、立場によって読み取り方が変わります。同じ卦であっても、時代や環境が違えば、導き出される判断も異なってくるのです。そのため、易経は現実の出来事と照らし合わせながら、使われるたびに解釈が磨かれていきました。

 結果を共有することができる一方で、解釈は状況に応じて更新される。この性質こそが、易経を単なる占いの書にとどめず、実用のなかで鍛えられ続ける古典として生き残らせた所以だといえるでしょう。

目に見える形で占い結果が示される 

易経では、占いの結果が卦という図で示されます。漠然としたお告げなどではなく、目に見える形で結果を確認できるのが特長です。

場面に応じて解釈が柔軟に変わる

政治

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卦の解釈は、ひとつに決められてはいませんでした。状況や場面、立場に応じて柔軟に意味が読み替えられ、適切な判断を行うための指針となりました。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 易経』監修:湯浅邦弘

【監修者情報】
湯浅 邦弘(ゆあさ・くにひろ)
1957年、島根県生まれ。中国哲学・思想史研究者。大阪大学名誉教授、立命館大学 白川静記念東洋文字文化研究所教授。専門は中国古代思想史。先秦から漢代にかけての思想を、文献資料や新出土史料をもとに読み解く研究で知られる。著書に『中国思想の基礎知識』(青弓社)、『諸子百家 儒家・墨家・道家・法家・兵家』(中公新書)、『中国古典の生かし方――仕事と人生の質を高める60の名言』(NHK出版新書)などがある。

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 易経』
監修:湯浅邦弘


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『論語』や『大学』など四書五経のひとつに数えられ、なおかつその中でも最も古くに成立した中国の書物『易経』。
現代では占いの書というイメージが強い『易経』の書ですが、占い以外にも大切な教えがたくさん記されています。それらの本質とは、「変化する社会をどう受け止め、迷いの中でどう考えるか」という視点なのです。

本書では、
「『陰』と『陽』は固定化された対立関係ではなく、行き来しながら移り変わるもの」
「八卦は実用の中で磨かれていった最小単位」という基本的な考え方から、
「立ち止まることもまた判断のひとつ」
「人は成功体験を手放せないもの」など、現代にも通ずる教えまで
難しそうで手を出しづらい『易経』をゼロからわかりやすく解説!

純粋な知識として学んでみたいという方も、今の人生に迷っているという方にもオススメな、『易経』の魅力を余すことなく知ることのできる一冊です。

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