「えっ、魚ってこんなに賢いの?」進化がスゴすぎる“海のサバイバル術”【眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話】

環境への適応能力が高く、広い世界を生きる海の魚

豊かな海で繰り広げられる生存競争

地球の表面の約7割を覆う海。「生命の母」とも称される広大な海は、多くの生き物を育む豊かな環境です。その中でも、最も代表的な存在のひとつが海水魚です。

海は場所によって水温や流れ、水深などの環境が大きく異なります。そのため、そこに生息する魚たちも、それぞれの生息する場所に合わせた進化を遂げてきました。たとえば、サンゴ礁に暮らす魚は、周囲に溶け込むためにカラフルな体色を持つものが多く、沿岸部に棲む魚は砂地や岩場などの地形に適応した生活を送ります。

一方で、マグロのような回遊魚は速く泳ぐための流線形の体を持っており、強い海流のある外洋でも流れに負けず獲物を探すことができるのです。こうした多様な環境で暮らすために進化した海水魚は、現在では1万5000種以上が知られています

また、海水魚の生存戦略も非常にユニークです。敵から逃れるために水上を滑空するトビウオや、毒を持ち捕食から逃れるフグ。イソギンチャクと共生し、外敵から身を守るカクレクマノミなど、それぞれの魚が独自の方法で命をつないでいます。

生存競争を繰り広げながら、長い時間をかけて進化してきた海の魚たちの繁栄は、今も絶えることなく続いているのです。

主な海水魚の特徴

【エラで塩分を排出】

浸透圧の影響で体から水が出ていくため、海水を飲む。

海水を飲み、体内の塩分調節のためにエラや尿から塩分を排出している。

【太平洋を横断する魚も】

マグロなどの泳ぐ力が強い種は、非常に遠いエリアまで回遊することがある。

海の環境と適応する魚たち

【サンゴ礁の魚】

暖かく浅い海。魚はカラフルな種が多く、サンゴの間に入り込める体を持つ。

【沿岸部の魚】

磯や砂浜、陸に近い浅い海など、複雑な地形に適応し、多様な魚がいる。

【外洋の魚】

陸地から離れた海。流れが速くエサが少ないため、泳ぎ回る力の強い魚が多い。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話』監修:さかなのおにいさん かわちゃん

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 魚の話』
監修:さかなのおにいさん かわちゃん

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食べること、飼うこと、水族館などでの鑑賞など、日本人にとって身近な生物の“魚類”。

魚類は生き物にしては珍しく、大きさや形、色、生息地域もさまざまなので、個体ごとの身体的特徴も大きく変化します。
また、食用としての魚と観賞用としての魚、漁業などのビジネスとしての魚では注目するポイントが異なるため、色んな角度から見ることができる面白い生物です。

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「カニみそは脳みそではなく、肝臓や膵臓にあたる部位」
「シーラカンスが絶滅しなかったのは、味が激マズだったから!?」
「クジラ界にも「ヒット曲」があり、世界中の海で流行る」などなど
そんな魚のあらゆる疑問や意外な生態、誰かに教えたくなる雑学が詰まった子どもから大人まで幅広く楽しめる一冊です。

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