「深く悩まずシンプルに物事に向き合うこと」歎異抄に学ぶ考え方【眠れなくなるほど面白い 図解 歎異抄】

深く悩まずシンプルに物事に向き合うことが大切

念仏には無義をもつて義とす。===第十条

【訳】念仏に特別な理由や深い意味を考えず、素直に唱えることが大切なことです。

親鸞は「他力本願の念仏」において、「自力の計らいがないこと」を根本の道理としています。念仏とは言葉で表すことができず、説明することもできない不思議な力があるものです。念仏を唱えるときには難しいことを考えず、阿弥陀仏を信じる心だけあればいいのです。急に雨が降ってきたとき、傘を貸してくれたらありがとう」と言うでしょう。「なぜありがとうと言うのか」と考えてから言いません。
深く考えず「ありがとう」と言っているはずです。しかし「ありがとう」の言葉の中にはちゃんと感謝の意が込められています。これと同じ感覚が念仏です。

勉強をするとき、「どうして勉強するのだろう」「何の役に立つのだろう」と深く考えると勉強もはかどりません。念仏を唱えるときにも「念仏にはどんな意味があるのか」などと深く考える必要はないのです。

親鸞はこの言葉を通じ、何事も深く考えすぎず、素直に行動することの重要性を説いています。

何かに挑戦するとき、挑戦する意味や理由を気にしすぎてはいけません。
まずやってみることが大切です。


親鸞は「他力本願の念仏 」において
「自分の計らいがないこと」を根本の道理としています。

「ありがとう」と言う理由など、いちいち考えて言っていません

何かに挑戦しようと考えたらまずはやってみること、
何事も深く考えず素直に行動することが大切なことです。

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 歎異抄』監修:山口謠司

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 歎異抄』
監修:山口謠司


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「善人なおもって往生を遂ぐ。いわんや悪人をや」――親鸞の死後に弟子の唯円が師の言葉をまとめた「歎異抄」。
仏教書の中でも、現代に必要とされる「安心」と「他力本願」の奥義がわりやすく、生きる力や癒やしにつながると根強い人気があります。700年以上前に親鸞が説いた、この今を生き抜くための名言には、「生きることはどういうことなのか」「信じた道をつき進めるか」「悪人こそが救われる」などという内容の言葉が書き起こされていますが、それは逆説的な意味合いを込めた、「明日を生きる力がわいてくる珠玉の名言」なのです。
日常生活に大いに役立つ歎異抄の世界。語り継がれる親鸞聖人の言葉は、現代社会に大きな影響を与えているといってもいいでしょう。
本書は歎異抄の世界をひもとき、親鸞聖人の考え方をどのように応用すれば、厳しい現代社会を生き抜くことができるかを、図やイラストをふんだんに使い、わかりやすく解説した一冊です。

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