巨大な海底の「みぞ」を立体視!大阪市立科学館で昭和南海地震80年企画展「地震の科学」が7月18日から開催

私たちの足元で静かに、しかし確実にエネルギーを蓄え続けている地球の大地。その仕組みを科学と防災の両面から学び、未来への備えを整えるための貴重な企画展が始まります。
大阪市立科学館(大阪市北区中之島)では、2026年7月18日から8月30日までの期間、大阪管区気象台との共催による企画展、昭和南海地震80年「地震の科学 -記録が語る過去、科学が解く仕組みと備え-」を開催します。
甚大な被害をもたらした昭和南海地震から2026年でちょうど80年を迎え、次の南海トラフ地震への関心が高まる今。富士山が丸ごと入るほどの海底地形を3Dメガネで体感するコーナーや、過去の貴重な手書き観測データの公開など、地球のダイナミズムと防災の知恵に迫る本展の見どころを紹介します。

南海トラフ地震は、静岡県沖(駿河湾)から九州沖(日向灘)にかけてのプレート境界を震源域としておよそ100~150年間隔で繰り返し発生してきた大規模地震です。甚大な被害が発生した昭和南海地震から、2026年で80年になるため、次の南海トラフ地震はいつ起きてもおかしくありません。
本展では、南海トラフの海底地形の展示などをとおして、南海トラフ地震の原理をご紹介します。また、大阪管区気象台が過去に観測した地震の観測記録も公開し、地震が繰り返し発生していることを知っていただきます。
日本は地震が多い国。地震の原理を学び、備えましょう!
見どころ
▶科学と防災の視点で「地震」に迫る!
・南海トラフとは、西日本の南の海の底に見られる大きな「みぞ」です。海底地形を印刷したフロアマットを3Dメガネで観察することで、この「みぞ」を立体的に感じることができます。また、地震の断層の実物パネルからは、大地の動きの激しさを知ることができます。
・大阪管区気象台で観測した、過去の地震の観測原簿も公開します。現在ではリアルタイムでコンピュータ処理されるため、このような記録が作成されることはありませんが、過去にはどのようにして観測が行われていたのかを知ることができます。
・現在の気象庁での地震・津波観測や、地震情報発表の作業の様子、発表される防災情報の内容についても解説し、適切に備えることに役立ててもらえます。

展示概要
■3Dメガネで南海トラフの海底地形を見てみよう!
南海トラフは、静岡県沖(駿河湾)から九州沖(日向灘)まで続く、海の底にある大きな「みぞ」です。深さは3,500m~4,000mほどあり、日本一の富士山(3,776m)が丸ごと入るくらいの深さです。3Dメガネで感じてみましょう。

■地震が起こる原因となる「断層」を感じよう!
今から約30年前の1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)は、神戸や淡路島を中心に甚大な被害をもたらしました。この地震を起こした原因の一つに「野島断層」があります。野島断層の断面を撮影した実物大パネルを背景に写真を撮りましょう。

■震度計
震度は、地面の揺れの強さの程度を示す指標です。かつては観測者の体感や器物・建造物等の周囲の状況から観測されていましたが、震度計の導入により、地震発生から震度速報を発表するまでの時間が大幅に短縮されました。

■地震観測原簿
大阪管区気象台で観測された過去の地震を記録した台帳です。地震の揺れであるP波とS波の到達時刻や体感震度、地震の継続時間などが、手書きで記載されています。
各地で観測されたデータを取りまとめることで、地震の発生した場所である震源を求めることができます。地震の観測の、最も基礎的なデータとなります。

■南海トラフ地震の調査記録
戦争中の昭和19年12月7日と、戦後すぐの昭和21年12月21日、2年の間をおいて発生した昭和の南海トラフ地震の調査記録です。
今後の地震に備えるための貴重な記録です。

担当学芸員からのメッセージ
南海トラフ地震は、およそ100~150年の間隔で何度も繰り返し、起こってきた巨大地震です。この地震がもたらした強い揺れと津波により、大阪を含む西日本の広い範囲が災害に見舞われました。しかし、地震の起きる間隔が人間の世代を超える間隔であることから、過去の教訓は忘れ去られがちです。
本展では、南海トラフ地震の発生の仕組みや特徴について、科学的な視点から紹介しています。また、過去に観測された、気象台の貴重な地震の観測記録も展示します。現在の地震学の知見が、過去から続く長い年月の観測の積み重ねによるものであることを知ることができます。さらに、現在の気象庁による地震・津波の監視体制や、発表される防災情報についても解説します。
地震の発生を防ぐことはできません。しかし過去の教訓を学び、将来に備えることができます。この企画展を通して最新の知見を学び、来るべき巨大地震の備えにしていただけることを願っています。
大阪市立科学館 主任学芸員 江越 航(えごし わたる)
関連イベント
- 7/30(木)、7/31(金) 夏休みミニ気象台2026
- 8/6(木)、8/14(金) 企画展「地震の科学」関連出前講座
「どう逃げる?南海トラフ地震が起こったら」
詳細は大阪市立科学館公式ホームページにて紹介しています
開催概要
企画展 昭和南海地震80年
「地震の科学 -記録が語る過去、科学が解く仕組みと備え-」
- 会 期:2026年7月18日(土)~2026年8月30日(日)
- 時 間:9:30~17:00(展示場の入場は16:30まで)
- 休館日:毎週月曜日(祝休日の場合は翌平日)※8月10日は開館
- 会 場:大阪市立科学館 展示場1階
- 観覧料:展示場観覧料でご覧いただけます。
大人400円・学生(高校・大学生)300円・中学生以下無料
- 主 催:大阪管区気象台、大阪市立科学館
大阪市立科学館の施設及びアクセス情報
〒530-0005 大阪市北区中之島4-2-1 公式HP:https://www.sci-museum.jp/
電話:06-6444-5656 FAX:06-6444-5657
(最寄駅)Osaka Metro四つ橋線「肥後橋駅」3 号出口から西へ約 500 メートル
京阪電車 中之島線「渡辺橋駅」2 号出口から南西へ約 400 メートル
JR 大阪環状線「福島駅」、JR 東西線「新福島駅」2 号出口、
阪神本線「福島駅」3 号出口から南へ約 1000 メートル
地震大国である日本に暮らす私たちにとって、避けては通れない「備え」のテーマ。しかし、数十年から百数十年という長い周期でやってくる巨大地震の記憶は、どうしても世代交代とともに薄れてしまいがちです。
今回の大阪市立科学館の展示で素晴らしいのは、ただ「怖がる」のではなく、なぜ地震が起きるのかを3Dメガネなどの科学的なアプローチで客観的に観察できる点です。さらに、気象台の職員たちが大正や昭和の時代にペンを握って必死に記録した「観測原簿」の実物を見られるのは、歴史的にも非常に価値の高い機会と言えます。先人たちが残してくれた膨大なデータの積み重ねの上に、現在の「震度速報」や「津波警報」のシステムが成り立っているという事実は、深い感動を与えてくれます。
大人400円、中学生以下は無料という非常に良心的な入場料で、これだけ中身の濃い最新の知見に触れられるのは国公立の施設ならではの魅力。冷房の効いた快適な館内で、お出かけを楽しみながら家族で防災について話し合う、有意義な夏のひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。
本リリースに関する問い合わせ先
地方独立行政法人大阪市博物館機構 大阪市立科学館 広報担当 竹浦、西野
電話:06-6444-5656 FAX:06-6444-5657 E-mail : kohoteam@sci-museum.jp
※地方独立行政法人大阪市博物館機構は大阪市内の6つの博物館を設置・管理しています
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