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会社などで成果があった場合、どのように分配するのが公平になるのか?【社会心理学】

Text:亀田達也

みんな同額が満足とは限らない

会社などのチームで働いて成果があがった時、その報酬はどのように分配されるのが、一番不公平感が無いでしょうか?アダムスの提唱した理論によると、自分の投入したコストに対して報酬が少ない時はもちろん、報酬が多すぎる時にも不公平感を感じるとされています。では、報酬の分配原理には、どのようなものがあるのでしょうか。

最初に挙げられるのが、貢献度に応じて分配される衡平原理です。業績に基づいて支払われる成果給がこれにあたります。次が、全員に均等に配分する平等原理。能力に関係なく一定額が支給される給与などがその例です。そして、その報酬を必要としている程度に応じて分配する必要原理。さらには、最も高い業績をあげた人にすべてを与える独占原理もあります。

それぞれの使い分けですが、経済的生産を目的とし、メンバー間で競争が生まれるような場合には、衡平原理が支持され、快適な社会生活の維持を目的として、協同関係を重視する集団では、平等原理が支配的になるとされています。また、福祉や家族といった生活向上を志向する集団では、必要原理が強くなります。

さらに、メンバーの入れ替わりが激しく、流動性の高い集団では、高い業績をあげた人が衡平原理を望み、あまり業績をあげていない人は平等原理を望むとされます。一方、メンバーがあまり入れ替わらず、人間関係が長く続く集団では、好業績の人も平等原理を望む傾向が強くなります。これは、公平さを保つ以上に、円滑な人間関係を重視することの表れと考えられます。

出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 社会心理学』 監修:亀田達也

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多数派の意見に同調してしまうのはどうして?

日本人はよく多数派に同調しやすい、そんなイメージがあるかもしれません。しかし、この傾向はどんな人にも当て余る普遍性を持ったものなのです。なぜ私たちは多数派の意見に同調しやすいのでしょうか?この同調について、有名な実験があります。

この実験はカード①に描かれた線と同じ長さのものを、カード②に描かれた3本の線の中から選ぶというもので、実験には8人の学生が参加しました。回答はひとりずつ順番に行いますが、実は参加者のうち7人は〝サクラ〞で、あらかじめどの線を答えるかを指定されていました。

明らかに間違った答えでも多数派に同調してしまう

この実験の目的は、多数が間違った回答をした場合、被験者はそれに同調するかを調べることで、被験者は7人のサクラの回答を聞いたあと、8番目に回答します。実験は線の長さを変えながら複数回行われましたが、問題自体はいずれもひとりで回答したときは正解率99%というごく簡単なものでした

ところが、7人全員が誤った回答をした条件下だと、被験者による誤答率は32%にも上りました。普通なら間違えようのない問題でも、全員が別の回答を選ぶと、それに大きく影響されてしまうことが明らかとなったわけです。なお、7人のサクラのうち、必ず正解を答える他者がひとりいた場合、被験者の誤答率は5・5%まで低下しました。

会社の会議などでも全員一致の意見に反対するのは勇気がいりますが、ひとりでも反対者がいれば意見を表明しやすくなります。同調を促うながすには全員一致であることが重要で、ひとりでも自分と同じ意見の人がいると、その圧力は大きく弱まるというわけです。

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【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 社会心理学』
監修:亀田達也

「社会心理学」は、心理学の中でも重要かつ人気のジャンル。個人同士の協力、競争、攻撃、援助など「他者との関係」、そして集団、組織など個人を取り巻く「社会との関係」をテーマとする「社会心理学」を、わかりやすく、かつ堅苦しくならないように図解・イラストを用いて紹介する。「社会現象と心理学」、「職場における心理学」「社会の在り方と心理学」など、現代日本において興味深く読めるような身近なテーマを立てて、さらにこれまで行われた心理実験と結果など、「心理学」全般の内容を誌面に取り入れて解説する。会社、学校、家庭、友人ーー集団や社会の中の個や対人関係の本質、行動原理を社会心理学から読み解く1冊!

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