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日本も武器を輸出する国になるの?【図解 地政学の話】

Text:荒巻豊志

韓国の武器輸出は10年で12倍以上

現在、世界で最も武器の輸出量が多いのはアメリカです。サウジアラビアをはじめとした98か国を相手に輸出をしています。アジアだけに絞ると中国がダントツの1位ですが、韓国がその勢いを伸ばしており、2006年から10年で武器の輸出量が12倍以上に急増しています2001年にインド、2014年にポーランド、2017年にフィンランドと輸出契約を結びます。たしかに兵器の性能を疑問視する声もあるのですが、導入を考えている国は後を絶ちません。

ターニングポイントは安倍内閣の「防衛装備移転三原則」

日本は1967年に佐藤栄作内閣総理大臣が①共産圏②国連決議で禁止された国③国際紛争の当事国や恐れのある国に武器輸出を認めないとする「武器輸出三原則」を表明しました。しかし2014年に安倍晋三内閣が武器輸出は原則禁止から条件を満たせば認める「防衛装備移転三原則」を閣議決定します。この背景にあるのは、中国の軍事力拡大です。中国を警戒する諸国と手を結び、中国の軍事力を抑止したい狙いがあるのです。基本的に日本が製造する兵器は、国内の自衛隊向けでした。しかし2015年5月に横浜で開催された海洋防衛およびセキュリティの総合展示会「MAST ASIA 2015」に日本のメーカーが出展した海上自衛隊の最新鋭潜水艦「そうりゅう」の導入を、オーストラリアが検討しているともいわれます。日本の軍事産業は国内全体の1%にも満たない状況ですが、世界の軍事マーケットに割り込む準備は着々と進みつつあるのです。

世界の武器輸出額 国別ランキング【図解 地政学の話】

『図解 地政学の話』はこんな人におすすめ!

・経済とテクノロジーをめぐる問題って?
・地政学ってそもそもなにが学べる?
・日々変わる世界の情勢を知りたい

と感じている方には大変おすすめな本です。

「地政学」とは、地理的な条件が国家の政治、経済、軍事に与える影響を研究する学問。歴史的背景も関わり、国内・世界中で起こっている諸問題解決の糸口となる、まさに現代に最も必要な知識です。ニュースではよくわからない国際情勢と世界で起こっている現状が見えてくる!

シリーズ累計250万部を突破した「図解シリーズ」の読みやすさ

図解シリーズは、文章と分かりやすい図で解説という形で構成されているので、本が苦手な人にも理解しやすい内容です。

北極と南極はどこの領土

図解シリーズには、健康・実用だけではなく大人の学びなおしにピッタリな教養のテーマも満載。さくっと読めてしまうのに、しっかりとした専門家の知識を身につけることができるのが最大の魅力です!

気になる中身を少しだけご紹介!自国に帰るシリア難民があとを絶たないってホント?

都市部で暮らすシリア難民

シリア危機が勃発した2011年以降、1100万人以上のシリア人が国内外で避難生活を送っています。国外では隣国のトルコ、レバノン、ヨルダン、イラク、エジプトの5か国が主にシリア難民の受け入れをしています。シリア内ではいつ殺されてもおかしくない状況にも関わらず、難民の中には自国に戻る人たちがいます。理由は経済的に苦しい状況に追い込まれているからです。

イラクを例にとると、シリア難民が避難していたクルディスタン地域からは約2万5000人が去り、多くが自国に戻ったといわれています。増え続けるシリア難民たちはキャンプではなく、都市部で暮らしています。都市部では生活面で困窮するケースが多くみられるのです。家賃や医療費も高く、それに見合うだけの収入も見込めません。雇用は自国民を優先させるため、どうしても難民の就労は難しい状況です。

隣国では国境封鎖も辞さない考え

現在、360万人のシリア難民を受け入れているトルコでは、政府が運営する難民キャンプの主要人数を超えており、難民の多くがキャンプの外で暮らしています。レバノンにも100万人近いシリア難民がいますが、国境を強いられています。レバノン政府は難民の定住を阻止したい考えで、国連機関による難民定住キャンプの建設を認めていません。また、受け入れている5か国も難民が来るのを防ぐため、国境封鎖を進めています。これらにより身動きのとれない難民が増え、自国に帰らざるを得ないのです。

シリア難民を受け入れる隣国の国々

★なぜ中国人観光客はメイドインジャパンを爆買いするの?
★AI大国はアメリカor中国どっち?
★日本が実は移民大国だった!?
★ウクライナ戦争が起こる理由は?

などなど気になるタイトルが目白押し!

政治、経済、地理、軍事と世界情勢がまるごと理解できる楽しい1冊です!

【書誌情報】
『眠れなくなるほど面白い 図解 地政学の話』
荒巻 豊志 著

「地政学」とは、地理的な条件が国家の政治、経済、軍事に与える影響を研究する学問。歴史的背景も関わり、国内・世界中で起こっている諸問題解決の糸口となる、まさに現代に最も必要な知識である。ニュースではよくわからない国際情勢と世界で起こっている現状が見えてくる!