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その数はなんと40種類!目に見えない指紋を割り出す最新技術の数々【科学捜査】

見えない指紋を検出する方法

粉末法以外にも、潜在指紋の検出法は大きく分けて40種類以上の方法があるといわれています。代表的な、「液体法」は、液体の試薬を用いて指紋を検出しますが、試薬と分泌物を化学反応させるものと、試薬を分泌物に付着させるものとがあります。

その代表的なものは「ニンヒドリン」を使用する方法で、アミノ酸と反応して赤紫色に検出されます。紙や段ボール、木材などからの検出に効果を発揮します。人間のアミノ酸は乾燥状態で保管されれば変化が少ないため、30〜40年経った試料からも指紋が検出されたことがあります。

「噴霧法」は、ヨウ素(ヨードガス)や「シアノアクリレート」などの試薬をガス化させて、分泌物に含まれる成分と化学反応を起こさせる方法です。

ヨウ素は脂肪酸と反応し黄褐色になる性質があるので、水分を吸収してしまう紙製品や、水中に投棄されて脂肪酸だけが残っているナイフや包丁などの凶器から指紋を検出するのに用いられます。

シアノアクリレートは瞬間接着剤に含まれる成分で、プラスチックやペットボトル、皮革製品などに付着した指紋の水分や分泌物に反応します。この方法は日本で開発され、現在、世界中で使われている方法です。

他にも、クリスタルバイオレットという試薬やズダンブラックという試薬で指紋のタンパク質を染め出す方法や、「ESDA」や「VSC」という専用装置で、試薬を使わずに潜在指紋を画像化する方法もあります。

指紋鑑定技術の研究は今も行われており、さらなる進化をとげることでしょう。

出典:『図解 科学捜査』監修/山崎昭

【書誌情報】
『図解 科学捜査』
監修:山崎昭

科学捜査は驚くほど進化している。血液や指紋・DNA鑑定、顔認証システム等の画像解析やインターネットを駆使した情報分析など、微細な証拠から犯行の立証、犯人逮捕に結びつけている。刑事ドラマや推理小説などで活躍する科学捜査の実体、その最先端の技術、方法など全貌を図解で徹底紹介!微細な証拠も大いに真実を語る、犯罪は絶対に見逃さない。

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