中途半端でやめると続きが気になる
物事をやり遂げたときには達成感や充実感を得ることができますが、あえて完成させず途中でやめるという心理テクニックがあります。
人は、未完成、未達成のものがあると気になり、早く完成させたい、達成させたいという気持ちがわいてきます。これをツァイガルニック効果と呼びます。
例えば、営業先に何度も足を運んで商品をアピールするも契約に結びつかないとき。あえて営業トークを中途半端なところで止め、「では、またご連絡します」と去るのです。こうした引きの態度を見せることにより、営業先の相手に、商品が気になる、もっと話を聞きたいという思いを呼び起こすことができるのです。
また、一日の作業をキリのいいところでやめずに、あえて中途半端なところで終了してみましょう。すると、途中でやめたことが気になり、翌日すぐに作業に取りかかることができるのです。
キリのいいところまでやり終えていると「昨日がんばったから今日は楽しよう」という怠け心が顔を出してきます。恋愛でも、相手の連絡にすぐに返信しない、質問をあえてスルーするといった中途半端感を演出することで相手の「気になる!」気持ちを引き出すことができるので、お試しを。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 心理学の話』
【書誌情報】
『図解 心理学の話』
著者:渋谷昌三
「心理実験で本当の自分がわかる!」「イエスと言わせる交渉術とは?」「恋が長続きする魔法の法則は?」 ヒトの心と行動の謎をトコトン解説! ストレスフルな毎日、いつの時代も悩みが尽きない“ヒトの心”の謎。なぜか攻撃的な人の心理状態、苦手な人との心の距離の置き方、好きなあの人は何を考えているの?……。わたしたちの身近にあふれる心の謎を、さまざまな心理実験や図解、イラストを交えて分かりやすく解説します。心理学とは、人の心のしくみを知る科学のこと。本当の自分を知る方法から、人間関係の悩みを解決するスキル、気になる人の気持ちをつかむ恋愛テクニック、自分の評価を上げる心理ワザまで、日常生活やビジネス、恋愛で使える心理学の法則や最新テクニックが楽しくわかります。知っておきたい心理学の知識が満載です。
公開日:2022.03.26
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