症状なしに忍び寄る失明や人工透析
「糖尿病」には大きく1型と2型があり、生活習慣や体質が原因となるのは「2型糖尿病」です。糖質をとり過ぎる生活が続くと、血液中の糖の量を管理するホルモンであるインスリンが不足状態に。こうなると、血液中に糖が多い高血糖となり、糖尿病を発症します。
糖尿病は自覚症状がないまま血液中にあふれる糖で血液がドロドロになり血管を傷つけるため、動脈硬化がどんどん進行していきます。そのことによって、毛細血管が切れたりつまったりするようになり、毛細血管が張り巡らされた器官や臓器で合併症を引き起こします。その三大合併症が「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」「糖尿病神経障害」です。
糖尿病網膜症は、自覚症状がないまま失明に陥る怖い病気です。網膜に張り巡らされた毛細血管が断裂と再生を繰り返すうちに、血管内にこぶができます。そのこぶが破裂し大出血を起こすと、目が突然見えなくなってしまうのです。
糖尿病腎症は、腎臓にある糸球体(毛玉のように集まった毛細血管)が働かなくなると発症します。糸球体は血液のろ過作業を行っているため、機能しなくなると血液中の老廃物を尿で排出できなくなり、人工透析が必要になるケースもあります。
糖尿病神経障害は、末端の神経が働かなくなる病気です。皮膚の潰瘍や感覚麻痺、壊疽などが起こります。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 内臓脂肪の話』著/栗原毅
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公開日:2022.04.15