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人との信頼関係を築くのに「自己開示」だけではない有効な手法「バーナム効果」とは?【ズルい言い換え事典】

Text:齊藤 勇

性格診断は、信頼関係を築くのに◎【ズルい言い換え事典】

誰にでも通用するバーナム効果

関係性を深めるのに有用なことは他にもある。それは、誰にでもあてはまりそうな性格診断風に話をしてみること。「のんきそうに見えて実は真面目だよね」とか「明るく見えるけど悩みがあるんじゃないの?」など、深層心理に訴えかけるような会話をすると相手は「自分を理解してくれている」と、感じて親近感を持つようになる。この手法を「バーナム効果」といい、人との信頼関係を築く際に有効だとされている。こうした性格診断風の話は多くの人から信用を得るからだ。確かに多くの人が何かしら悩みを抱えていたり、裏腹の側面を持っているものである。そんな自分の裏側に理解がある人と思えたら信用するようになるのもうなずける。

誰にでも通用するバーナム効果『ズルい言い換え事典』

表向きの性格の逆を伝える

明るい人なら繊細、静かな人なら大雑把など裏腹な自分を指摘されると、当たっていると思うもの。

「今、悩みないですか?」

大抵の人が、少しは悩みがあるものだ。占い師風に言われると図星と思ってしまう。

【出典】『ズルい言い換え事典』
監修:齊藤 勇  日本文芸社刊

執筆者プロフィール
1943年山梨県生まれ。文学博士。対人心理学者。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。立正大学心理学部名誉教授、大阪経済大学客員教授、日本ビジネス心理学会会長、日本あいづち協会理事長。


「お世辞感を出さずにうまくほめて相手の懐にはいりたいとき」「自分の立ち位置を守るべく、肯定も否定もせずにその場をのりきりたいとき」職場や家族、恋人、友人などの人間関係をなるべくストレスなく過ごすために、自分の求めている返答や行動を相手から引き出したい瞬間は多くあります。そのときにひとこと言い換えるだけで、相手を自在にあやつる言葉の言い回しのコツを紹介します。実際に心理学者たちがおこなった心理学実験や、深層心理をもとにその言い換えをすることでもたらす心理効果を解説。人間の思考のメカニズムも学ぶことができます。思い通りに人を動かしたい人だけでなく、人にマイナスイメージをもたれたり、自分のもつキャラクターを傷つけたりすることを恐れる繊細な人が対人回避術として使用することもできる一冊。

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