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クラブの動きを10コマで覚える世界中で使われている「Pシステム」とは?【ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑/奥嶋誠昭】

Text:奥嶋誠昭

クラブの動きを10コマで覚える

Pシステムでスイングを頭にインプットしよう

スイングの動きを説明する際に、誤解をなくすために、現在世界中で使われているPシステムを使います。Pシステムは、アドレスからフィニッシュまで、目で見えている形を元に、10枚の連続写真のように、P1からP10までの10コマを定義したものです。

P1は、アドレス。まだ動き出していない形です。P2はバックスイングで、シャフトが地面と水平になったタイミング。P3は左腕が水平になったタイミングです。そしてP4がトップ・オブ・スイング。クラブが最大限回った瞬間です。ここから先は逆回しで、P5が左腕が水平。P6はシャフトが水平。P7がインパクトです。さらにP8はフォロースルー側でシャフトが水平。P9は右腕が水平。そしてフィニッシュのP10となります。

それぞれ正面から見たときのクラブの状態を説明しておきましょう。アイアンのスイングでは、P1でヘッドよりもグリップ側が少し目標方向にあります。クラブは垂直ではなく、前向きに傾いているのです。これをハンドファーストと言います。P2はシャフトが水平、P3はほぼ垂直に立ちます。P4ではクラブがほぼ水平になるのが目安ですが、そこまで回っていかない人も多くいます。ダウンスイングではP5もまだヘッドが高い状態で、P6は水平。そしてP7でハンドファーストの状態でインパクトします。

P1からP4のクラブの動き

P1からP4のクラブの動き『ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』

P1(アドレス)からP4(トップ・オブ・スイング)。途中のP2はシャフトが水平のポジション。P3は左腕が水平のポジション。

P5からP10のクラブの動き

P5からP10のクラブの動き『ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』

P5からP10。P5は左腕が水平。P6はシャフトが水平。P7はインパクト。P8はシャフトが水平。P9は右腕が水平。P10はフィニッシュ。

出典:『ゴルフ当たる!飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』著/奥嶋誠昭

【レッスンプロ情報】
●奥嶋誠昭
1980年生まれ。ツアープロコーチ。アマチュアゴルファーからツアープロまで最先端機器を使ったバイオメカニクス(動作のコツを解析する)をもとに、ゴルファーの要望に合ったスイングづくりに定評がある。JGTOツアープレーヤー。2020―2021年国内女子ツアー賞金王、東京五輪銀メダリストの稲見萌寧など、数多くのトッププロ選手の指導実績を持つ。

【書誌情報】
『ゴルフ 当たる! 飛ばせる!スウィング解剖図鑑 イラストでわかる身体とクラブの正確な使い方』
著者:奥嶋誠昭

スウィングづくりやスウィングレッスンをテーマとする多くのゴルフ書は、写真、動画などの映像を使ってスウィング時の身体の動きを解説する。
その見せ方では、手や足、身体の動きや動かし方は表現できても、例えば「インパクトを感じる手の感覚」「インパクト時の足の感覚」といった、スウィング時の身体が感じる感覚までは伝えづらい。そこで本書では、スウィングで体感する手や足の感覚をイラストでできる限り具体化し、読者にその感覚をつかんでもらい、スウィングづくりの向上を目指す。著者は、スウィングの解析システムを駆使し、プロ、アマ問わず多くのゴルファーのスウィングを分析している奥嶋誠昭プロ。同プロ独自のスウィング動作をイラストを通して解剖、図解化し、ゴルフスウィングの上達に役立てる。

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